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西鉄、AIオンデマンドバス「のるーと」の全国展開を発表

2020/6/12(金)

AI 活用型オンデマンドバス「のるーと」の車両

AI 活用型オンデマンドバス「のるーと」の車両

西日本鉄道株式会社(以下、西鉄)と、三菱商事株式会社(以下、三菱商事)が共同で出資するネクスト・モビリティ株式会社(以下、ネクスト・モビリティ)は、AI活用型オンデマンドバス「のるーと」のオペレーションの仕組みや導入・運営ノウハウの全国展開(ソリューション提供型事業)を開始すると発表した。
バスやタクシーなどの交通サービスは利用者の減少やドライバー不足などの問題を抱えており、効率的で持続可能な公共交通サービスを再構築することが喫緊の課題となっている。ネクスト・モビリティが運営する「のるーと」は、これらの課題を解決する一つの策として運行が始まった。

「のるーと」はAIを活用したオンデマンドバスで、利用客のリクエストに応じて適宜ルートを設定しながら運行する乗り合い型の交通サービスだ。スペアラボ社(カナダ)の配車・運行管理システムを使用しており、AIが利用データを蓄積・学習することで、より効率的な運行が可能だという。また、普通二種免許での運転が可能なためドライバー採用の裾野が広がり、人手不足解消につながることも期待できる。

2019年4月から博多湾に建設された人工島・アイランドシティ地区で運行を開始。今年6月からは福岡市内の壱岐南地区でも運行を始めた。

運行開始から約1年、「のるーと」の配車システムは安定的な稼働を続けてきた。利用客からの評価も高く、新しい公共交通サービスとしての有効性も確認できたという。今後はさらに「のるーと」の仕組みを広く提供し、各地域での活用を通して公共交通の課題解決につなげたい考え。西鉄は、これまでの運営・サービス改善で蓄積したノウハウを生かし、導入計画の立案から運行、改善まで総合的なサポートを行う方針だとしている。

全国展開の事業モデルは、ネクスト・モビリティがオペレーションの仕組みや導入・運営ノウハウを地域の交通事業者に提供し、地域の交通事業者がライセンス料(配車システム使用料)やソリューション手数料などを支払う仕組みとなる。
「のるーと」全国展開の事業モデル

「のるーと」全国展開の事業モデル
西鉄 プレスリリースより


西鉄は 「のるーと」のサービスが効果的な地域として、「従来の定時定路線のバスではサービスが困難であり、時間帯・経路を限定しない柔軟な運行を求められるような地域」を挙げた。このような地域に導入することで、多様なニーズへの対応による利便性向上や、車両の小型化などによるコスト削減を図ることができると想定している。

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