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札幌、観光周遊の促進を目指すサービス「札Navi」の実証結果発表

2021/5/24(月)

「札Navi」の利用画面

TIS株式会社(以下、TIS)は、一般社団法人さっぽろイノベーションラボ(以下、さっぽろイノベーションラボ)が幹事社を務める札幌型観光MaaS推進官民協議会と共に、札幌市内の観光周遊の促進を目指すサービス「札Navi(サツナビ)」の実証事業を2021年2月1日から2021年2月21日まで実施した。5月21日付のプレスリリースで明かしている。

「札Navi」の目的は、ユーザーが求めている観光スポット情報と、公共交通機関を使った最適な移動方法・旅程の提案による、市内観光における円滑な移動の実現だ。札幌を訪れたことのある観光客に対して札幌市が実施したアンケートから、観光客は市内の移動に関する不満が多いことが判明している。特に、観光スポット同士の距離が離れていて移動が大変、乗り物の乗継が不便でわかりにくいといった課題があるという。札幌型観光MaaS推進官民協議会は、これらの課題に対して「札Navi」により市内観光周遊促進への貢献を目指す。

「札Navi」の仕組み



今回の実証実験では、ユーザー属性・趣味嗜好データを基に観光地をレコメンドし、公共交通機関を使って、訪れたい複数の観光地を回る最適なルート(時刻・乗る便など)を提案する。観光地の施設入場券は、タクシーの配車、外部チケットサイトで購入することも可能だ。

さらに、今回の事業の効果検証を目的としたアンケートを「札Navi」利用者に対して実施している。これにより、全体の約9割が「札Navi」で提案した観光地を訪れ、約6割が「札Navi」を利用して「非常に良かった」・「よかった」と回答した。回答理由として最も多かったのは、「目的の観光地への移動手段を知ることができた」という回答だったという。また、約7割が、「「札Navi」の利便性が向上すれば今後も利用して観光をしたい」と回答している。今後は、「多様な移動手段の確保、機能改善」、「レコメンド機能、旅程提案機能の改善」「お得なサービス、決済機能の導入」を図るという。

また、札幌型観光MaaS推進官民協議会は、実証実験結果から得られた情報をもとに「札Navi」のアップデートを図るとともに、交通事業者との連携を進め、サービス品質の向上を目指す。TISは「札Navi」の発展に取り組むとともに、飲食や宿泊など異業種との積極的なデータ・システム連携、例えばユーザーが過去に訪れたことのある飲食店や宿泊施設などの情報を基に観光情報を提供するなど、付加価値の高いサービス創出に注力すると述べている。

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