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EVが「デバイスの面白さ」をクルマに加える 長期試乗第2弾

2024/9/9(月)

BYD「ATTO 3」(スキーホワイト)と同モデルを1週間体験した関さん

BYD「ATTO 3」(スキーホワイト)と同モデルを1週間体験した関さん

次世代自動車の代表格「EV」。次の買い替え候補にEVを考える方も多いことだろう。LIGAREでは、長期の試乗体験者への取材を通じてEVの魅力や課題を見つけ、読者にお届けする。

EV関連のサービス開発に熱心なセゾン自動車火災保険と、EV普及に取り組むディーラーやOEMの協力を得て行う企画第2弾では、話題の中国自動車大手BYD製「ATTO 3」の1週間試乗を取材した。

Sponsored by セゾン自動車火災保険

試乗体験者 関貴裕さん
奥さん、お子さんと横浜市内で暮らし、都内に通勤する36歳の会社員。現在はトヨタ自動車の2020年式「ハリアー」を、週末は関さん、平日は奥さんが主に運転している。EVの運転は今回が初。自宅近くで充電器が増えている印象を持っているという。体験を前に気になるのは充電関連とバッテリーの性能劣化について。

体験車両ATTO 3から受けた「未来感」

BYD車といえば、長澤まさみさん出演のテレビCMを目にした方も多いだろう。今回、試乗した「ATTO 3」は、BYDが日本に進出して23年1月に第一弾モデルとして発売したコンパクトSUVだ。

ATTO 3の詳細はこちら。
https://byd.co.jp/e-life/cars/atto3/

車両を貸してくれたディーラーは、国内第1号店のBYD AUTO東名横浜(横浜市緑区)。取材時、来店客が絶えずにいたのが印象深い。セールスマネージャーの堀江宏明さんが説明してくれた。

ATTO 3を初めて目にした関さんは、内装、特にコクピット回りに感銘を受けた様子。例えば、大型タッチスクリーンに注目していた。ナビゲーション画面や各種車内エンターテインメントを表示したり、空調やサンルーフの操作盤となったりするスクリーンは15.6インチ、ノートパソコンと同じくらいの大画面。
ATTO 3のコクピット

ATTO 3のコクピット


ステアリングホイール周りのボタンを押すとスクリーンが縦横に自動回転し、画面縦向き時は360度モニター画像を車両上方・後ろ・側部からの3視点一度に表示できる。

スクリーン上でステアリングやブレーキの重さ、アンビエントライトを一動作で細かく調節可能。ADAS(先進運転支援システム)は路上の標識を認識して制限速度の注意などを行う。音声認識で操作できる点も関さんは感心していた。シフトレバー奥にはスマートフォンをワイヤレス充電するポケットが用意されている。

充電や、車両から電気を取り出して家電を動かすV2Lについても堀江さんがレクチャー。電池容量58.56kWhのATTO 3で給電すると、一般的な4人家庭の消費電力4日分(1日13kWh計算)になるという。
車両から給電している様子

車両から給電している様子


これらの機能を案内された関さんからは「むちゃくちゃ面白い」と飾ることない感想が飛び出た。「デバイスが好き」だという関さんはATTO 3を「かっこいいクルマと思うし、『未来感』に心動かされます」と評して、1週間のBEV体験に出発。さて、ATTO 3、EVを運転しての感想は?


デバイス、蓄電池の価値と「プラスしかない」走り

体験を終えた関さんは、ATTO 3に乗った感想を詳しく話してくれた。特に強く印象に残ったのは「デバイスとしての面白さ」だという。

前述の大型タッチスクリーンやOTAアップグレード・機能拡張が可能なアプリ、360度ビュー、アンビエントライトといった機能だ。同乗したお子さんも「カラフルに光るアンビエントライトやサンルーフに大喜び」だったといい、「これらが標準装備であることに驚き」と関さん。「走りだけ、移動手段としてだけでない、クルマの楽しさ」を強調した。

また、「蓄電池」として使える点も魅力的だと関さんは話した。ホームシアターで試したクルマからの給電は非常に簡単で、アウトドア利用や、非常時に4日分の電力を賄える点が安心できるという。
クルマから給電して、自宅テラスでホームシアターを楽しむ

クルマから給電して、自宅テラスでホームシアターを楽しむ


ATTO 3の走りについても好感をもったと話した。加速のスムーズさはガソリン車に勝り、「ブレーキの感覚はガソリン車と異なるのではと想像していましたが、ほぼ同じ。加速のスムーズさがある分、プラスしかない走り」だと語った。奥さんからも「運転しやすく走行音が静か」と好評だったという。静かな上に車載オーディオも高性能、音楽も満喫できたと関さん。

野球が好きで球場で観戦もするという関さんは「昔は試合を見るためだけの場所だった『球場』が、今は野球そのもの以外のエンタメも充実した『ボールパーク』に変わってきています。ATTO 3にも同じ『乗り物だけにとどまらない価値』を感じます」と表現した。

関さんが教えてくれた体験中の各日の行き先や走行距離、運転後のバッテリー残量、航続可能距離の表示は下記の通り。

1日目(7月27日):BYD AUTO東名横浜から帰宅し、近所に買い物へ 走行距離16キロ、バッテリー残量92%・航続可能距離436キロ(以下、項目略)
2日目:家族で築地までドライブ 66キロ、65%・313キロ
3日目:近所へ買い物、子供の習い事送迎 14キロ、52%・243キロ
4日目:買い物近所へ買い物 5キロ、47%・222キロ
5日目:子供の送迎 6キロ、42%・196キロ
6日目:図書館へ行った後、夜は商業施設で急速充電 13キロ、97%(充電後) ・454キロ(充電後)
7日目:子供の送迎 3キロ、93%・441キロ
8日目(8月3日):車両返却でBYD AUTO東名横浜へ

充電前にお役立ちアプリをチェック

一方、充電は多少気がかりな点と関さん。今の愛車、ハリアーの走行距離は週平均約100キロ。給油するのは月に1回ほど。一方、今回の体験では、夏場のエアコン使用もあって5日間で100%から42%へと減った。月に最低でも2回は充電が必要となる。

給油と比べると、充電には時間がかかることもあって多少の負担になりそうと関さんはみる。とはいえ、体験6日目に試した急速充電も、手間取ることなくできたと振り返り、「自宅に充電設備があれば負担にならない上に、ガソリンスタンドに行く必要もなくなる分、楽になると思います」とも話した。

関さんは、急速充電をする際にセゾン自動車火災保険によるサービスサイト「SA・PO・PO」をアプリから操作し、下調べをした。「SA・PO・PO」内の「カーライフマップ」で自宅近くの急速充電器を検索。
「カーライフマップ」画面

「カーライフマップ」画面


近くの商業施設内に充電サービス業者プラゴの急速充電器があることをチェックした上で、画面に表示されるEV充電アプリ「Myプラゴ」をダウンロード。「Myプラゴ」を使うことで1時間以内の充電予約ができ、便利だったという。
Myプラゴで予約し、急速充電

Myプラゴで予約し、急速充電


アプリの指示に従って出力50kWの急速充電器に接続。約50分後、97%まで回復した。料金は2915円。

自宅での充電について、実は、数年前に自宅を建てる際、普通充電器の設置を検討したという関さん。そのとき乗っていたクルマが今のハリアーと同じくガソリン車であること、当時は今ほどEVのマーケットが広がっていなかったことから見送った。

関さんは、BYD AUTO東名横浜の堀江さんに気になる点を質問。まず、EV購入者は自宅に充電器を設置することが多いか。堀江さんの答えは、持ち家の購入者はだいたい充電器を設置していて、出力3kWだと本体価格10万円、6kWで40万円前後+工事費が目安になる。

BYDが取り組む保証

関さんはバッテリーの性能保証についても質問し、堀江さんが新車購入時の無償保証、認定中古車制度について紹介した。

保証は新車登録日から4年間/走行距離10万キロのいずれか以内で「一般保証(動力伝達機構など)」「ロードサイドアシスタンス(故障・電欠・パンクや事故発生時の対応)」を無償で行う。

さらに、バッテリーの劣化に対しては、登録日から8年間/15万キロの保証が無償。購入時を100%としたときのバッテリー容量(健全度、SOH)が70%を下回る場合、保証修理する。

これらの保証に加え、メンテナンスプログラム「BYD eパスポート」も用意。ATTO3の場合、「パスポート」では、13万9700円(税込み)で初回車検費用(自動車税、保険など別)を含め、 4年間バッテリー点検や指定部品の交換を行う。

新車保証プログラム・「BYD eパスポート」リンク
https://byd.co.jp/e-life/after_support/pdf/BYD_ATTO3_support_program.pdf

また、24年4月にスタートした認定中古車制度でも初度登録日から4年間の新車保証がすべて適用され、1年間の認定中古車保証も追加される。

BYD認定中古車リンク
https://byd.co.jp/byd-auto/usedcar/#relief1



愛車ハリアーは、来年5年車検を迎えるために買い替えも検討していると関さん。堀江さんの説明を受け、「EV購入と自宅の充電器設置を検討したいと思います」とした。「一度EVに乗ると、もう従来のクルマに戻れないという方は多いです」と話す堀江さんから関さんは見積もりを受け取った。予想よりもお得にATTO 3を購入できる内容のようで、関さんは笑顔を見せた。

「買い替え候補にEV」充電器は自宅に欲しい

関さんにATTO 3とEVについてインタビューした。

――1週間の体験を終えて思うところを教えてください。
クルマそのものの良さだけでなく、エンタメ性を含めたデバイス、万一の災害でも電気を使える蓄電池という価値が加わっていることを感じていてトータルで非常に魅力的でした。従来、クルマ選びの基準は、外観がかっこいいだとか、燃費、広さ、走行時の静かさ、安全性といったものが中心でしたが、今後は、デバイスとしての面白さや、蓄電池としての利便性といった観点でも選ぶ楽しさがあるなと思いました。
「クルマ、デバイスとしてトータルに完成度が高い」

「クルマ、デバイスとしてトータルに完成度が高い」


――関さんもATTO 3車内のデバイスに感心していましたし、ご家族も喜んでおられたそうですね。
クルマの中にタブレットが入っている感じで、アプリも今後増えてくるでしょうし、「走る・曲がる・止まる」の性能だけでなく、エンタメとしてEVがどんどん面白くなってくると思います。従来のガソリン車でもデバイスとしての価値は今後上がってくるかと思いますが、今はEVに優位性があって、価値の一つなのかなと考えました。体験価値の高さはガソリン車以上の魅力を感じました。

――クルマとしての話になりますが、運転の感想はいかがでしたか?
加速がスムーズで、運転していて心地よく感じました。EVのブレーキは回生があるので、ハリアーとは違うかなと想像していましたが、ほとんど変わりません。いい意味で予想が裏切られました。加速がよい分「プラスしかない」感じです。

――EVに乗る上で気になる点はありますか?
充電インフラがまだ少ない、給油に比べて時間がかかるという点が課題と思いました。充電器の数と速さ、両方が必要かなと感じます。充電インフラは少しずつ増えてきている印象ですが、例えば今回充電しに行った商業施設では普通充電器は複数台あるのに対して、急速充電器は1台しかなかったので、急速充電器の台数が増えることも期待したいです。

ただし、今回はアプリで予約できたため、「充電しようと思って現地に着いたら他の方に使われていて利用できない」ということがなく便利でした。
「RESERVED」の文字が灯る予約可能の充電器

「RESERVED」の文字が灯る予約可能の充電器


一方、EVを買うなら自宅に充電設備を整えられるといいなと感じます。自宅に充電器があればいつでも充電でき、これまでのようにガソリンスタンドに行く必要もなくなるため楽だと思います。

――次の買い替えは「EVがいい」でしょうか?
まだEV一択とは言い切れないのですが、ATTO 3が選択肢の一つに間違いなく入ります。今まではまったくEVに乗ることを考えていなかったので、今回の体験でだいぶ変わりました。
ハリアーの次の愛車候補にATTO 3

ハリアーの次の愛車候補にATTO 3


EV・クルマを楽しく、便利に「SA・PO・PO」

セゾン自動車火災保険が運営するサービスサイト「SA・PO・PO」は、「便利でお得な情報」を配信する。充電器探しで関さんが使った「カーライフマップ」は、保険契約者向けのサービスだったところ、この8月にだれでも無料で利用できるようにし、検索結果を見やすくリニューアル。充電器の設置場所はもちろん、駐車場やガソリンスタンドも探せる。

「SA・PO・PO」内の特設サイト「HOW TO EV~教えて!はじめてEV~」は、その名の通りに、EV初心者が知りたい情報を伝えると同時に「お困りごと解決」を図る。BYD、プラゴをはじめEV関連事業者のサービスへの窓口ともなる。セゾン自動車火災保険がパートナーと協力して作る新しいEV関連のサービスをチェックしてみては?

サービスサイト「SA・PO・PO」
https://www.ins-saison.co.jp/benefits/index.html

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