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ダイナミックマップ基盤、高精度3次元地図を利用した除雪支援実証実験実施

2022/1/18(火)

高精度3次元地図

ダイナミックマップ基盤株式会社(以下、DMP)と東京海上日動火災保険株式会社 長野支店は、高精度3次元地図を利用した除雪支援システムの実証実験を行う。1月14日付のプレスリリースで明かした。1月17日から長野県飯山市において実施する。
除雪作業はこれまで、熟練除雪オペレータの知見や経験に頼っていた(第1世代)。しかし、近年のオペレータの高齢化が進み、ノウハウの伝達にも限界がある。近年は夏季のビデオを参考にしたり、位置精度が10mにも及ぶGPS信号を利用した地図サービスや道路沿いの風景を提供するインターネットサービスなどを利用している。しかし、これらのサービスを利用した除雪作業にも限界がある(第2世代)。また、完全な自動運転による除雪車の普及にはまだまだ時間がかかり、多額の出費が伴うとと考えられる(第4世代)。

そこで、DMPの高精度3次元地図と高精度の自己位置推定が可能なRTK測位を組み合わせた除雪支援システム(第3世代)の実証実験を行う。同社は、実際の豪雪地域での有効性や使い勝手などを確認した上で、今後さらに試行を重ねる予定だ。そして、全国の豪雪地域で事故のない安全安心な除雪作業をサポートするために、早期の社会実装に結び付けたいと考えているという。

日米主要メーカーが採用している自動運転システムでは、センサーで認識できない道路上の構造物を高精度3次元地図によって把握している。同実証実験では、高精度3次元地図の技術を応用して、積雪や降雪環境下で見えなくなってしまっている道路上の構造物、道路周辺の構造物を見える化する。具体的には、マンホール、橋梁ジョイント、区画線、ガードレールなどの路肩縁、電柱・照明柱・標識柱などのポール状構造物などだ。さらに、仮想構造物である投雪禁止エリアを提示することによって、事故のない除雪作業をサポートする。

また、同実証実験に必要な道具は、ソフトバンク株式会社が提供する高精度測位サービス「ichimill」のGNSS受信機とGNSSアンテナ、画面表示用のタブレットだけだ。自動運転向けに整備した高精度3次元地図データを流用し、かつシンプルな構成とすることで安価な運用コストで最新技術を利用できる。

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