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ジオテクノロジーズと東京大学、人流データを活用した共同研究開始

2023/2/6(月)

ジオテクノロジーズ株式会社(以下、ジオテクノロジーズ)は、東京大学空間情報科学研究センター(柴崎亮介教授)と、人流データ活用の共同研究を開始した。2月3日付のプレスリリースで明かしている。さらに、両者は、初回の研究結果として、「よく歩く街ランキング」を出している。

これまでのスマートシティやMaaSにおける研究分野でも、人流データを活用して車の移動や人の滞在などが分析されている。しかし、歩行者の移動にフォーカスした人流データ分析は、ほとんど行われていない。その理由は、人々の移動を捉え、分析するために十分なレベルの人流データが存在しなかったためだ。

ジオテクノロジーズの人流データは、累計DL数1200万超のM2Eアプリ、トリマのユーザーから取得している。今回のランキングでは、1都3県の184市区の対象に、2022年3月~5月の約110万人の人流データから歩行者の移動距離を抽出して、一人当たりの平均歩行距離として集計した。上位20の自治体を並べたところ、平日・週末ともに神奈川県逗子市が1位となっている。

また、東京23区は、平日はトップ20に入らないものの、週末に一気に多数ランクインした。今後は各地域についてより深い人流分析を行い、その背景や理由を人流データから追究していくと述べている。

▼関係者のコメント
■東京大学 空間情報科学研究センター 柴崎亮介教授のコメント
情報がますます重要になっていく中で、情報そのものを人間や社会に有効に役立てるためには、人の行動やその背景にある意図、人の感じ方や行動変容のメカニズム、人々が情報から何をどう抽出、注目するのか、背景知識との関連などを理解し、その中にいかにセンシング技術、シミュレーション技術、情報サービス生成技術を活かしていくのかを研究する必要があります。
今回、ジオテクノロジーズの人流データを活用することで、人々の移動手段を分析して、次に何が起こるのか予測することができれば、行動変容を促し、災害による被害を未然に防ぐことや、人々の健康を守るための街づくりなどへ活用が期待されると思います。

■ジオテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長 CEO 杉原博茂氏のコメント
長年の地図メジャーとしての経験と実績をもつ当社には、1日に10億件以上の人流ログデータが集まります。この高精度な人流データを活用し、歩行者にフォーカスした分析を行うことで、地図づくりだけでなく、スマートシティの実現や様々なサービス開発、及び人々の生活と健康を守る街づくりに貢献することができると考えています。このことは、我々のミッションである「地球を喜びで満たそう」という考えにも合致しており、今回我々が東京大学の柴崎教授と共同研究を始めることにした理由は、まさにここにあります。本共同研究が、我々のビジョンである「予測可能な世界の実現」に向けて、役立てると信じています。

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