日野、BEVフルフラット路線バス「日野ブルーリボン Z EV」発売開始
2024/11/5(火)
日野自動車株式会社(以下、日野)は10月31日、BEVフルフラット路線バス「日野ブルーリボン Z(ズィー) EV」の発売開始を発表した。
同車両の特長は、「フルフラットフロア」、「航続距離」、「外部給電」、「安全機能」、「エモぷらっと」だ。「フルフラットフロア」では、リヤアクスルの左右それぞれにモーターを内蔵した「ハブモーター付きドロップアクスル」を採用し、フロアを低床化している。また、高電圧バッテリーパックを車両の屋根上と最後部の座席下に分散して配置することで、フロアレイアウトの自由度を高め、最後部席まで段差のないバリアフリー化を実現した。次に、「航続距離」では、ディーゼルエンジンモデルの「日野ブルーリボン」と同等の動力性能を確保しながら、路線バスで使用される航続距離をカバーしている。バッテリー充電は国内主流の350Vで充電できる高電圧バッテリーを採用し、3.2時間で20%の残量から80%まで充電が可能だ。
3点目として、「外部給電」では、「日野ブルーリボン Z EV」と、電力を取り出す外部給電器(別売)を接続することで家庭用電源として使用可能になり、災害などによる非常時には救援車として電力供給を行うことができる。(V2L機能※1)
4点目の「安全機能」では、事故の抑制に貢献するフロントブラインドスポットモニター※2 を装備し、死角になりやすい車両直前の歩行者や自転車を検知し、自車と近づくと警告表示でドライバーに注意喚起を行う。さらに、衝突の可能性があると判断した場合、警告表示にくわえ、シートバイブレーターで注意を促す仕組みも導入した。EDSS※3 による緊急停車時には、電動パーキングブレーキが自動で作動する機能を採用し、坂路などでの緊急停車時の安全性が向上している。
最後に、「日野ブルーリボン Z EV」では、日野のグループ会社であるCUBE-LINXが提供する、商用電動車の導入・利用に関するワンストップサービス「エモぷらっと」を利用できる。同車両の運行にあたり必要な充電器や電力設備、工事手配はもちろんのこと、建物側と合わせた電力の視える化やCO2の削減など、利用者の稼働をサポートする。
なお、日野は、カーボンニュートラルの実現に向け、内燃機関車と電動車の両輪で適材適所に対応するマルチパスウェイによるアプローチで、利用者・社会のニーズに寄り添った商品やソリューションを提供していくと述べている。
※1 Vehicle to Loadの略称。日本国内の主流の規格(EVPS-004:2014)に対応
※2 自車速10km/h以下 警報対象速度:歩行者3~5km/h 自転車3~10km/hで作動
※3 Emergency Driving Stop System/ドライバー異常時対応システム(プレスリリースより)
※2 自車速10km/h以下 警報対象速度:歩行者3~5km/h 自転車3~10km/hで作動
※3 Emergency Driving Stop System/ドライバー異常時対応システム(プレスリリースより)
(出典:日野 Webサイトより)