ホンダ、ラストマイル配送ソリューション「Fastport」発表
2025/6/19(木)
ホンダは6月18日、都市部などでのラストマイルの配送において新たなソリューションの提供を目指す新事業「Fastport(ファストポート)」を発表した。
同事業は、アメリカン・ホンダモーター内で新事業の創出を担う組織「Honda New Business Innovation Lab(ホンダニュービジネスイノベーションラボ)」から誕生した、新たなFaaS(Fleet as a Service)※事業だ。Fastportとして初の製品となる、配送用の電動アシストマイクロモビリティ「Fastport eQuad(ファストポート イークアッド)」のプロトタイプを、ドイツ・フランクフルトで開催される「Eurobike(ユーロバイク、2025年6月25日~29日開催)」で世界初公開するという。
Fastport eQuadは、ライダーがペダルを漕ぐ力を原動力とし、それを電動アシストで補助する1人乗りの配送用マイクロモビリティだ。自転車レーンでの走行を想定して設計されており、複雑な交通環境や渋滞が多い都市部での物流のスピードや効率性の向上に寄与することを目指しているという。また、電動アシストの動力源として交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」を採用している。米国オハイオ州のHonda Performance Manufacturing Centerでの生産を計画しており、2026年夏から本格的な量産を予定しているとのことだ。
さらに、Fastport eQuadには、北米・欧州それぞれの市場ニーズに応じて、大型と小型の2種類の車両および貨物ボックスを用意。くわえて、FastportのFaaSプラットフォームと組み合わせた包括的なサービスを提供することで、より効率的でコストパフォーマンスの高い配送業務をサポートする。バッテリーや貨物ボックスなどの充実した保守・メンテナンス体制を備えるほか、車両の稼働状況やバッテリー残量、走行データを把握することができ、配送業務・管理業務の効率化に貢献する。さらに、ソフトウェアの自動アップデート(OTA)により、継続的に機能の向上を図るとのことだ。
なお、ホンダは、Fastportについて、2026年の量産開始に先立ち、北米・欧州の物流・配送企業と連携した実証試験を実施している。この検証を通して、よりユーザーのニーズに応えることができるモビリティサービスを届けると述べている。
■Fastportゼネラルマネージャー・創設メンバー ホセ・ウィゾグロッド氏のコメント
Fastportチームは、都市部におけるラストマイル配送の課題を解決する、配送バンに代わる、排出ガスゼロの選択肢となるFastport eQuadの開発に注力してきました。Fastport eQuadは、荷物や食料品などを必要な時にすぐ受け取りたいと考える都市生活者のニーズに応える製品です。Hondaのデザインおよびエンジニアリングの豊富な知見を生かして開発されたFastport eQuadは、持続可能な未来の実現を目指すHondaの取り組みを体現するものです
※ 企業などが保有・運用する複数の車両(フリート)を対象に、導入から管理・保守までを一括で提供するサービス形態(プレスリリースより)
(出典:ホンダ Webサイトより)