Intelが自動車業界へ本格参入─CES2017
2017/3/13(月)
CES開催中の1月3日に、半導体開発のトップメーカーであるIntelが、デジタル地図と居情報サービスのグローバルプロバイダーであるHEREの持ち株を15%取得することで合意したと発表した。本格的な自動運転自動車時代の到来に向けた開発プラットフォームの開拓を強化するのが狙いだ。
自動運転時代のプラットフォーム開拓へ
HEREはもともとNAVTEQというブランドを2007年にフィンランドの電気通信メーカーのNokiaが買収し、2012年に名称を変更。その3年後の2015年にAudi、BMW、Daimlerの3社連合に約25億ユーロで売却され、今回Itelが持ち株会社になることで、再び電子通信機器技術面の強化を図ろうとしている。
一方のIntelは事業の柱であるCPUの開発市場で、競合のAMDがRYZENシリーズの新しく発表するなど追い上げられている。あわせてコンピュータやVR市場ではGPUの有利性が高まっており、GPUトップ企業であるNVIDIAがAIを搭載した車両向けコンピュータの開発で注目を集めていることから、Intelも自動車市場でのCPUの優位性を高めるための取り組みの強化に踏み切ったと見られる。
具体的には、自動運転自動車が必要とするHDマップのリアルタイム更新技術において、スケーラビリティの高い実証アーキテクチャの研究開発で協力すると共に、自動車側でデータの処理を行うエッジコンピューティングのデバイスで、位置情報の精度を向上させるための戦略的な取り組を共同で行う。
Intelはセントラルのど真ん中にあるブースの一角でコネクテッドカーおよび自動運転自動車システムとの関連をコンセプトカー(車輌はBMW)とVRシミュレーションを使って紹介。
自動車側での情報処理能力の向上が不可欠に
今回の株式取得にあたり、インテルのCEOであるBrian Krzanich氏は「自動車は急速に世界で最もインテリジェントなコネクテッドデバイスになりつつある。
今後、スマート化とコネクティビティ化がますます進むにあたり重要な技術基盤を提供するため、HEREとそれを擁する自動車メーカーとパートナー関係が実を結ぶことを期待している」とコメント。HEREのCEOのEdzard Overbeek氏は「現実の世界をリアルタイムに分析して高精細な情報として表現する技術は自動運転自動車には不可欠になっており、強力で実用的な車載コンピュータによるプラットフォームの開発が必要となる。
世界で最も優秀なIntelと協力し、車両からクラウドをつなぐ最新のデジタルロケーションプラットフォーム作成のサポートを得ることで、HEREの優位性を強めていきたい」と述べている。
今日のナビゲーション技術は車の位置を数メートル以内で特定できるが、次世代のHDマッピングではセンチメートル単位の精度で位置情報の割り出しが可能になる。HEREは現在、同社のライブマップはとクラウドサービスを用いて、交通情報や道路状況といった様々な変化要因をリアルタイムで認識できるようにしているが、さらに自動運転のために必要な安全の確保と障害のを予測可能にするための技術設計をIntel側では計画している。
すでにIntelはHEREを運営する3つのメーカーと協力してアーキテクチャのテストを行うことを決めているが、開発された技術は自動車業界全体で幅広く活用できるようにすることも計画しており、業界全体の開発時間の短縮につなげたいとしている。
CESの展示では詳細な説明はまだ無し
今年のCESではHEREは昨年と同じく、リアルタイムマップやクラウドサービスについて展示を行っており、IntelはVRやオンラインゲームで高い処理能力を誇る技術の展示とあわせて、自動運転自動車技術のための展示コーナーを設けていた。
そこではHEREとの取り組みに関する展示や説明はなかったが、高性能で柔軟性のある車載コンピューティングとあわせて、信頼性の高いクラウド技術の提供、マシンラーニングのためのソリューション、そして高速なワイヤレス接続技術の提供に力を入れることが紹介されていた。
今回の株式取得については、規制当局の承認作業中ということもあり詳細はまだ発表されていないが、2017年の第1四半期には終了する予定で、そのタイミングで今後のロードマップや開発体制などが発表されそうだ。
自動運転時代のプラットフォーム開拓へ
HEREはもともとNAVTEQというブランドを2007年にフィンランドの電気通信メーカーのNokiaが買収し、2012年に名称を変更。その3年後の2015年にAudi、BMW、Daimlerの3社連合に約25億ユーロで売却され、今回Itelが持ち株会社になることで、再び電子通信機器技術面の強化を図ろうとしている。
一方のIntelは事業の柱であるCPUの開発市場で、競合のAMDがRYZENシリーズの新しく発表するなど追い上げられている。あわせてコンピュータやVR市場ではGPUの有利性が高まっており、GPUトップ企業であるNVIDIAがAIを搭載した車両向けコンピュータの開発で注目を集めていることから、Intelも自動車市場でのCPUの優位性を高めるための取り組みの強化に踏み切ったと見られる。
具体的には、自動運転自動車が必要とするHDマップのリアルタイム更新技術において、スケーラビリティの高い実証アーキテクチャの研究開発で協力すると共に、自動車側でデータの処理を行うエッジコンピューティングのデバイスで、位置情報の精度を向上させるための戦略的な取り組を共同で行う。
Intelはセントラルのど真ん中にあるブースの一角でコネクテッドカーおよび自動運転自動車システムとの関連をコンセプトカー(車輌はBMW)とVRシミュレーションを使って紹介。
自動車側での情報処理能力の向上が不可欠に
今回の株式取得にあたり、インテルのCEOであるBrian Krzanich氏は「自動車は急速に世界で最もインテリジェントなコネクテッドデバイスになりつつある。
今後、スマート化とコネクティビティ化がますます進むにあたり重要な技術基盤を提供するため、HEREとそれを擁する自動車メーカーとパートナー関係が実を結ぶことを期待している」とコメント。HEREのCEOのEdzard Overbeek氏は「現実の世界をリアルタイムに分析して高精細な情報として表現する技術は自動運転自動車には不可欠になっており、強力で実用的な車載コンピュータによるプラットフォームの開発が必要となる。
世界で最も優秀なIntelと協力し、車両からクラウドをつなぐ最新のデジタルロケーションプラットフォーム作成のサポートを得ることで、HEREの優位性を強めていきたい」と述べている。
今日のナビゲーション技術は車の位置を数メートル以内で特定できるが、次世代のHDマッピングではセンチメートル単位の精度で位置情報の割り出しが可能になる。HEREは現在、同社のライブマップはとクラウドサービスを用いて、交通情報や道路状況といった様々な変化要因をリアルタイムで認識できるようにしているが、さらに自動運転のために必要な安全の確保と障害のを予測可能にするための技術設計をIntel側では計画している。
すでにIntelはHEREを運営する3つのメーカーと協力してアーキテクチャのテストを行うことを決めているが、開発された技術は自動車業界全体で幅広く活用できるようにすることも計画しており、業界全体の開発時間の短縮につなげたいとしている。
CESの展示では詳細な説明はまだ無し
今年のCESではHEREは昨年と同じく、リアルタイムマップやクラウドサービスについて展示を行っており、IntelはVRやオンラインゲームで高い処理能力を誇る技術の展示とあわせて、自動運転自動車技術のための展示コーナーを設けていた。
そこではHEREとの取り組みに関する展示や説明はなかったが、高性能で柔軟性のある車載コンピューティングとあわせて、信頼性の高いクラウド技術の提供、マシンラーニングのためのソリューション、そして高速なワイヤレス接続技術の提供に力を入れることが紹介されていた。
今回の株式取得については、規制当局の承認作業中ということもあり詳細はまだ発表されていないが、2017年の第1四半期には終了する予定で、そのタイミングで今後のロードマップや開発体制などが発表されそうだ。