伊藤忠商事ら、食品デマンド・チェーン・マネジメントの実証開始
2023/8/21(月)
株式会社シノプス(以下、シノプス)は8月17日、株式会社ウオロク(以下、ウオロク)での食品デマンド・チェーン・マネジメント※1の実証実験開始を発表した。食品デマンド・チェーン・マネジメントは、シノプスと伊藤忠商事株式会社が構築に向けて取り組んでいるものだ。
※1 DCM。需要側(消費者等)から得られる情報を基点として商品開発、生産・供給計画、流通、販売体制などを統合的に編成する情報管理手法。具体的にはPOSデータなどの情報をもとにして、需要予測を行い、生産管理や在庫管理を最適化する。一方、商品の供給側からの情報を基点に行う情報管理手法をサプライ・チェーン・マネージメント(SCM)と呼ぶ(プレスリリースより)
同実証の目的は、物流センターの在庫圧縮と特売品の物流センターへの納品リードタイム(以下、納品LT)を長期化することだ。併せて、食品バリューチェーンの最適化を目指し、特売品における納品LTを長期化させる実証実験も行っている。また、同実証では、シノプスが開発・提供する需要予測型自動発注サービス「sinopsシリーズ」を活用する。具体的には、納品LTの長期化に向けて、sinopsで算出した店舗の需要予測データを再活用し、物流センターの稼働効率の向上を図る。
一方、特売品における納品LT長期化に対しては、sinopsで特売品の需要予測を14日先まで行い、従来は数日前に確定していた卸売業への特売品の発注を、14日前に確定する。これにより、卸売業の特売期間中の追加発注の対応に向けた需要予測や在庫調整業務の負荷軽減、および物流センターの過剰在庫や欠品リスクの抑制が期待できるという。実証期間は、8月~11月の予定だ。
なお、シノプスは、2024年問題や物流センターのキャパシティーひっ迫といった課題を解決し、最適なバリューチェーンを実現するために、デマンド・チェーン・マネジメントプラットフォームの構築に向けた動きを加速していくと述べている。
(出典:シノプス Webサイトより)