JARWA、ヤマダ車検の取次業務を開始 国の指定整備工場としても稼働
2021/8/30(月)
日本自動車車体補修協会(JARWA)は8月27日、家電大手の株式会社ヤマダデンキ(以下、ヤマダデンキ)が同日より埼玉、群馬両県で先行スタートする「ヤマダ車検」の取次業務を開始した。一般の車検業務のほか、電子制御装置整備の認証を受けた「国の指定整備工場」として、自動ブレーキなど最新装置が搭載された車両の整備にも対応する。
JARWAは2021年3月、ヤマダデンキと車検に関する業務委託契約を締結。締結後、全国でヤマダデンキの提携整備工場網の構築を継続して行うなか、埼玉、群馬両県で提携整備工場数が一定規模に達したことから、今回の先行スタートを決めた。ヤマダ車検のキーワードは、自動車整備業での「クルマの100年に一度の大変革」「新型コロナウイルス感染症」「決済方法の変化や景気の悪化」への対応だ。
「クルマの100年に一度の大変革」では、安心安全をキーワードに、2020年4月に施行された特定整備制度に完全準拠する車検業務の実施体制を構築。ヤマダ車検の提携整備工場の資格要件を、電子制御装置整備の認証を受けた国の指定整備工場にすることで、自動ブレーキなどが搭載されている車両に完全対応する。
新型コロナの感染症対策では、完全デリバリー制を採用。車検を利用したいユーザーが工場に車両を運ぶ手間を不要にした。この結果、ユーザーは工場内で長期滞在する必要性が減り、飛沫などによる感染症対策が期待できるという。
「決済方法の変化や景気の悪化」への対応では、「お財布に優しい」をキャッチフレーズに、個人ユーザーの場合に現金前払いが基本となっている「法定費用分」を含めた車検費用を月々3000円台から完全分割払いするプランを実現。ユーザーによる納車完了までの現金支出を排除した。
このほか、車検にまつわるトラブルを排除する取り組みにも注力する。クルマ引き取り時に立ち合い問診し、ユーザーの納得した部分だけ整備する方式を導入。納車時に依頼していない部分が修理されてトラブルになるといった追加整備の懸念解消に努める。
ヤマダ車検の申し込みは専用WEBページからのみ受け付ける。ヤマダカードを持つユーザーには、5000ヤマダポイントを進呈するキャンペーンも展開する。
ヤマダデンキは今後、提携整備工場数の増加に伴い順次サービスを拡大させ、最終的にはヤマダ車検の全国展開を果たしたい考えだ。