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交通崩壊を乗り越え、新時代の「くらしの足」へ。緊急フォーラム再度開催

2020/6/4(木)



岡村教授による発表


そして岡村教授は公共交通の現状について、日本モビリティマネジメント会議(JCOMM)が実施した「緊急レポート 交通事業者実態調査報告 第一報(5.27)」を引用し、「現在の利用状況が続いた場合、8月頃には約半数の交通事業者において倒産が現実的な状況になる」という点、またその傾向が特にバスとタクシーで顕著だったことに触れ、公共交通事業者の現状を共有した。

続いて、株式会社トラフィックブレインの太田恒平氏は4月以降の人の移動の流れについて報告。緊急事態宣言の解除により、首都圏や近畿圏等は約4割減、地方の多くは1〜2割減とやや回復傾向があったとした。※1
一方で、公共交通の利用状況では、新幹線や航空などの都市間交通や観光は8割以上減少、市内交通は約6割減と大幅に減少している。※2
※1 ※2 内閣官房が公開している「NTTドコモ モバイル空間統計」に基づく比較。数字はいずれも感染拡大以前(1/18~2/14)の人流の平均値と比較したもの。
https://corona.go.jp/dashboard/
太田氏は「依然として公共交通では数割の利用減が続いている。社会が変わりつつある中で、どう暮らしの足を維持すべきか」とフォーラムでの論点を挙げた。

今、自分がやれることは何なのか

前回のフォーラムの続編となった今回、特徴的だったのは国交省担当者からの行政支援策の説明や、各交通事業者による感染防止対策の告知ポスターなど、官民それぞれの現場で今まさに取り組んでいることに関する具体的な事例発表が多かった点だ。

早稲田大学の井原雄人客員准教授は「国から支援してほしいと言うだけでなくて、どう使ってほしいという部分も提案して、しっかりと使っていけたらいいと思う。間接的、直接的、短期的、長期的と支援策も多様に練られているため、受け取る側の我々がうまく活用して、暮らしの足を守ることにつなげていくべきだ」と語った。

非常時または回復期での運行情報の情報発信方法について、トラフィックブレインの諸星賢治氏は「ホームページで情報発信して終わりではなく、公共交通を安心して利用してもらえるようにつなげていくことが重要」だと意見を述べた。

諸星氏による発表


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