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三井倉庫ら3社、神戸港でAI活用のコンテナ配置・荷役計画実証を開始 熟練者の経験デジタル化

2025/12/5(金)

三井倉庫、三井E&S、日立製作所の3社は、港湾におけるAIを活用したコンテナ配置計画および荷役作業手順計画の現地実証を開始したと発表した。国土交通省が主導する「港湾技術開発制度」における受託業務の一環で、三井倉庫が運営する神戸港六甲RC2コンテナターミナルで実施される。

3社は2023年度より、AIを活用したコンテナターミナル運営の効率化技術の開発に取り組んできた。今回、日立のAIが算出した計画に基づき、三井E&Sの荷役シミュレータによる事前検証を経て、2025年11月より実際のターミナル運用での実証を開始した。

実証では、三井倉庫が有するターミナル運営のノウハウと実証フィールドとなるコンテナ荷役現場を活用する。日立のAI技術は、コンテナ貨物の特性データをもとに搬出日を予測し、最適なコンテナ配置計画および荷役作業手順計画(クレーン等の機器への作業割り当て)を立案する。さらに、三井E&Sが開発したシミュレータを用いて、これらの計画が効率的であるかを事前に検証・評価し、実運用への適用を目指す。

従来のコンテナターミナル運営は、熟練の計画立案者がもつ豊富な経験に支えられている部分が大きい。しかし、近年の貨物量増加やコンテナ情報の複雑化により、人の手による計画立案の負荷が高まっているという。こうした環境変化に対応するため、3社はデジタル技術を活用した計画立案の高度化を推進し、ターミナル運営の効率化および強靭化を図る。社は技術開発を通じ、持続可能な港湾物流体制の構築と社会課題の解決に貢献していくとしている。

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