SeagateとNI、ADAS含むデータ・ストレージと転送サービス強化のため業務提携
2021/8/24(火)
Seagate Technology LLC(以下、Seagate)は8月17日、NIと新たに業務提携を結ぶことを発表した。業務提携の目的は、業界初の先進運転支援システム(ADAS)記録製品を含むデータ・ストレージおよび転送サービスの強化だ。
Seagateは、持続的かつ有益なパートナーシップを通じて精巧なデータ・ソリューションを開発している。NIは、40年以上にわたり、自動テストと自動計測システムの開発を行っている。近年の自動運転車は、従来よりもリアルタイム性の高い道路情報を必要としており、効率のよいデータ・ストレージがますます重視されるようになっている。
最新のADAS記録製品では、NIのData Record System ADとSeagateのLyve Mobileを組み合わせた。Data Record System ADは、ADASおよび自動運転車用の車載データロガーだ。Lyve Mobileは、エッジ・ストレージおよびデータ転送サービスとして提供している。
OEMとサプライヤーは、この組み合わせにより、自社のデータ・ストレージ戦略を自己管理型から「ストレージ・アズ・ア・サービス(サービスとしてのストレージ)」へと進化させる。目的は、コスト削減とストレージの効率化の実現だ。
SeagateのLyve Mobileにより、自動運転車で収集したデータをデータ分析とアルゴリズム最適化のために迅速に利用できるようになる。Lyve Mobile Arrayを車のトランクに直接搭載することで、すべてのデータをリアルタイムで保存することが可能だ。データ記録完了後は、近くのエッジ・データセンターへデータを直接転送して使用することができる。
SeagateとNIは、今回の業務提携により、自動車からクラウドにデータを転送して保存する包括的な製品シリーズの共同開発を計画している。これにより、OEMはデータを効率よく共有でき、開発期間の短縮と開発費の削減ができるようになることが期待される。Seagateは、NIの製品を補完し強化する世界クラスの大容量データ・ストレージ・ソリューションの提供を今後も継続すると述べている。
■NIのトランスポーテーション事業部担当 上級副社長 兼 統括責任者のチャド・チェスニー(Chad Chesney)氏のコメント
「SeagateのLyve Mobileのおかげで、設備投資モデル(CapEx)から事業費モデル(OpEx)へ移行ができ、時間のかかるリードタイムとエッジ・データ・ストレージ・ハードウェアへの追加費用を避けることができます。NI Connectでも発表した通り、Seagateとの業務提携はADASコンポーネントと自動運転車の製品ライフサイクルを高速化するための重要な取り組みのひとつです。パートナー主導のオープンな取り組みを通じて、ワークフロー全体で専門家同士を結びつけ、Vision Zeroの実現に向けて、品質、スピード、成果の向上を目指していきます。」
■SeagateのLyve Mobile Solutions担当副社長のメリッサ・バンダ(Melyssa Banda)氏のコメント
「NIとSeagateの製品を組み合わせた本ソリューションは、拡張可能なモデルとして、ADASおよび自動運転用のデータ・ストレージおよびデータ転送ソリューションにかかる総所有コストを大幅に削減します。」
(出典:Seagate Webサイトより)