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ソフトバンクら、高エネルギー密度の全固体電池セルの実証に成功

2023/8/31(木)

重量エネルギー密度
300Wh/kgの電池セル

ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)らは8月24日、リチウム金属負極を用いた全固体電池セルでの重量エネルギー密度300Wh/kg級の実証に成功したと発表。米国Enpower Greentech Inc.の子会社であるEnpower Japan株式会社(以下、Enpower Japan)と共に取り組んだという。
全固体電池は、これまでリチウムイオン電池で課題となっていた電解液の発火や液漏れなどのリスクが低く、安全性が高いという特長がある。また、固体電解質は、電解液と比べて物質が安定した状態にあるため、寿命特性や温度特性の向上、作動電圧範囲の拡大などが期待されている。

一方、全固体電池には、界面形成と重量増加という課題がある。さらに、電解液と比較して比重が大きい固体電解質を使った全固体電池では、電池の重量が増加し、重量エネルギー密度(Wh/kg)が現在のリチウムイオン電池より低くなる傾向があった。

両社は、これらの課題解決のために、正極‐固体電解質層の界面抵抗の低減や、正極合材中の固体電解質の重量比削減、固体電解質層の薄膜化などの技術開発に成功した。重量エネルギー密度300Wh/kgは、従来のリチウムイオン電池セルの最高値と同等となる。

なお、両社は、テクノロジーを生かした事業活動による社会課題の解決を目指し、今後も次世代電池の高容量化に向けてさまざまな研究開発を続けていくと述べている。

(出典:ソフトバンク Webサイトより)

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