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コネクティッド時代の通信を考える IoT通信プラットフォームのSORACOM

2017/11/30(木)


セキュアな通信環境を構築する接続サービス

SORACOMのシステムは、AWS上に構築されています。これを利用することで、企業のシステムがAWS上にある場合、SORACOMのプラットフォームを直結することができます。これが「Canal」です

通信デバイスからSORACOMのキャリアの閉域網を通って、直結された企業のシステムへデータを送ることができ、データがインターネットを介することがなくなります。しかし、全ての企業のシステムがAWS上に構築されているわけではありません。

 
 
SORACOMのシステムと、AWS外部の企業システムを専用線でつなぐサービスが「Direct」です。その名の通り、物理専用線でつながります。これを仮想専用線でつなぐサービスが「Door」です。この3つのサービスにより、SORACOMを使用することで、IoT環境におけるセキュアな通信を行うことができるようになります。

 
 
SORACOMは、7月13日に行われた「SORACOM Conference 2016 “Discovery”」において、新サービス「Gate」を発表しました。これにより、システム上から閉域網内で通信デバイスへの直接アクセスができ、またAir SIMを載せたデバイス同士の直接通信も可能になります。また、SORACOMの全サービスがグローバルで使用できるようになったことも発表されました。これまで通りWeb上からSIMを管理できるだけでなく、どの国でつながっているのかわかり、セッション情報も見れるようになっています。

 

Mobility

モビリティへの導入事例

それでは、SORACOMのこのサービスは実際にどのように使われているのでしょうか? モビリティの分野での事例を紹介します。

十勝バスでは、全ての路線バスにスマートフォンを置き5秒ごとに位置情報をクラウドへ送信しています。バスの乗換えアプリ「もくいく」と連携して、リアルタイムなバスの位置情報を用いて路線案内を行っています。バス停へのバスの到着時間の検索や通知を行うことができるようになります。SORACOM Airを使うことにより、通信料を10分の1まで下げることができ、また130台にも及ぶバスのSIMカードの管理負担が低減されました。

 

路線バス乗り換え案内アプリケーション
「もくいく」の画面


Japan Taxiでは、タクシーの後部座席にタブレットを置き、サイネージで広告動画を配信しています。しかし、動画という重いコンテンツのアップデートにかかる通信料が大きな負担でした。SORACOMを使用することで、APIにより料金が最安値となる夜間帯に動画をダウンロードする仕組みを構築し、通信料の削減を達成しました。
東海クラリオンでは、ドライブレコーダーにSIMカードを挿して通信を可能にした「CL-2CM」のサービスの提供を行おうとしています。急激なブレーキ時などクルマの走行情報を安全運転指導に使用したり、事故を起こした際の動画によりトラブル発生時の初動対応へと活用できます。

他にも、フレクトの「Cariot」というサービスでは、OBD2デバイスとSORACOMの通信を一括で提供することにより、速度や走行距離、位置情報、急加速、急ブレーキなどのデータを取得しサーバーに蓄積できます。また、Web上でクルマの情報を見ることができるアプリケーションのサービスも行っています。営業車両の運行管理や、高級車のオーナーが盗難防止のために使用しているケースもあります。このように、コネクティッドカーにおいてもSORACOMが使用されています。
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