スズキ、インドで牛糞活用のバイオガスプラントを開所 CNG車850台分の燃料を毎日生産へ
2025/12/11(木)
スズキ株式会社(以下、スズキ)とインド子会社のSuzuki R&D Center India Private Limited(以下、SRDI)は、2025年12月6日、インド・グジャラート州バナスカンタ地域にてバイオガス・プラント「BANAS SUZUKI BIOGAS PLANT」の開所式を開催した。本施設は、スズキとして初めてCNG(圧縮天然ガス)自動車向けの燃料となるバイオガス(CBG)を生産・販売する拠点となる。
スズキは2023年9月より、インドの全国酪農開発機構(NDDB)および現地乳業組合Banas Dairyと連携し、本プラントの建設を進めてきた。インドの農村地域に豊富に存在する牛糞をエネルギー資源として活用する取り組みだ。
稼働したプラントでは、1日あたり約100トンの牛糞を原料として、約1.5トンのCBGを精製・販売する計画である。この生産量は、現地で普及しているワゴンRなどのCNG車約850台が1日に走行する燃料(1台あたり60km走行と想定)に相当する。また、副産物として有機肥料の生産・販売も行い、農業への還元も図る。
開所式にはインドのアミット・シャー内務大臣やスズキ幹部らに加え、約2万5,000人の酪農家が出席した。
スズキの鈴木俊宏社長は、「インドの農村が持つ豊富な資源を有効活用し、カーボンニュートラルで循環型の社会実現に取り組む」とコメントしている。同社は、インド市場の成長と共に歩みながら、モビリティとエネルギーの地産地消を結びつけたバイオガス事業を今後も推進していく方針だ。








