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中部大発ベンチャー、無人航空機の連続100km航行成功 災害情報支援目指す

2018/9/13(木)

中部大学発ベンチャー・株式会社テラ・ラボは、去る8月29日に北海道・大樹町にある多目的航空公園にて、自社で開発中の長距離無人航空機(翼長4m)の自動制御による連続100km航行の飛行試験に成功した。この長距離無人航空機は、災害現場等での継続的な情報収集を行うためのシステムとして開発しており、今後は、衛星通信による制御等の実験を重ね、飛行時間10時間・航続距離1000kmの実現を目指す。
株式会社テラ・ラボは、中部大学(愛知県春日井市)発の研究開発型ベンチャー企業として2014年に創業し、昨今、甚大な被害が多発している日本国内や離島で構成された海外の島国等で、災害発生時に被災地に立ち入ることが困難な場合でも遠隔地から初動における災害情報支援ができる長距離無人航空機システムの実現を目指している。

自社開発の長距離無人航空機システムの自動制御試験と耐久試験を目的として、北海道・大樹町の多目的航空公園にて飛行試験を実施し、航続距離連続100kmの飛行に成功した。
これにより、機体の自動制御技術と複合材(コンポジット素材)で製作された自社開発機体の耐久性を実証でき、今後は、衛星通信を用いた1000km航行を目標とし、実用化に向けた冗長性確保や更なる航続距離延長を目指す段階に入る。

この機体は、高度や空域、飛行時間などの面で、バッテリー稼働のマルチコプターやセスナ等の有人機とは異なる範囲での飛行ができ、可視光カメラをはじめ、赤外線カメラやレーザースキャナー、放射線測定器、マルチスペクトラムカメラ等を搭載することができるリモートセンシング・マルチプラットフォーム無人航空機(Multi-Platform UAVs for Remote Sensing)として、被災地上空からの災害情報収集が可能となる。

この成果の紹介として、春日井ビジネスフォーラム(11月16日(金)・17日(土) 会場:春日井市総合体育館)への出展が決まっており、実機の展示に加え、「無人航空機の社会的利用 ~ 技術と社会の革新が未来を作る」というテーマで講演を実施する。

飛行試験時の様子 離陸時



マルチコプターから撮影した飛行中の様子



■これまでの開発の経緯
2014年7月
経済産業省 特定研究開発計画「衛星通信を活用した長距離無人航空機の研究開発」認定
2015年8月~
機体開発のため、電動機(翼長2m固定翼機)による飛行試験(手動操縦)を開始
2016年2月
中部大学 知の統合基盤デジタルアース研究センター 主催「国際災害支援情報基地構想の実現に向けた文理融合型産官学ネットワーク形成国際シンポジウム ~インテリジェント・オペレーション・システムによる無人航空機(UAV)の開発応用分野を中心に」に開発中の機体とグラウンドコントロールステーション(自動制御システム)を展示
2017年3月~
電動機(翼長2m固定翼機)による自動制御飛行試験を開始
2017年6月
新あいち創造研究開発補助金 採択
事業名:広域なSfM(三次元形状復元技術)を実現する長距離無人航空機による先進的な災害情報分析の研究開発(29産科技第118-54号)
2017年10月
愛知県飛行ロボット実証実験場(名古屋港南5区)にて、電動機(翼長2m固定翼機)によるグリッド飛行自動制御試験とエンジン機(翼長2m固定翼機)の自動制御飛行に成功
※グリッド飛行:特定のエリアのウェイポイント(通過点)を計算し、自動飛行制御をした飛行方法
2017年11月
岡山県笠岡ふれあい空港(笠岡地区能動離着陸場)にて、TERRA-EG-4000(翼長4m固定翼エンジン機)のテストフライト(手動操縦)に成功
2017年10月~
ドローン(回転翼機)による三次元形状復元技術を用いた3Dモデリングや赤外線カメラ・超望遠カメラを用いた植生観察、鳥獣生態調査等を実施
2018年8月
TERRA-EG-4000(翼長4m固定翼エンジン機)の自動制御による連続100km航行の飛行試験に成功

航続100kmを達成した瞬間の自動制御画面



■会社概要
株式会社テラ・ラボ
代表者  代表取締役  松浦 孝英
所在地  〒487-0023 愛知県春日井市不二ガ丘三丁目28番地
設立   2014年3月
事業内容 無人航空機の開発、設計、コンサルタント業務
無人航空機の各種観測オペレーション、オペレーター養成業務
宇宙航空教材の開発、運用、販売
情報通信システムの企画、開発、設計、管理及びそれらのコンサルティング
ほか
資本金 4010万円
URL http://www.terra-labo.jp

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