ゼンリンデータコム、旅をカスタマイズする「旅程最適化サイト」無償公開
2021/4/1(木)
ゼンリンデータコムは3月29日、イジング計算機を活用して最適なルートを提案する「旅程最適化サイト」を、実験的なサービスをユーザーに体験してもらうことを目的として、同社の運営する「いつもNAVIラボサイト」内で無償公開することを発表した。
イジング計算機とは、さまざまな制約の下で多くの選択肢の中から、ある指標(価値)を最も良くする変数の値(組み合わせ)を求める「組み合わせ最適化問題」の解法に適した、新しい概念のコンピューティング手法を用いた計算機だ。 特に創薬の分野やAIの自動学習・リアルタイム判断の処理において、活用が期待されているという。旅程最適化サイトでは、東芝デジタルソリューションズの協力により東芝シミュレーテッド分岐マシン(イジング計算機)を活用し、文科省の科学技術振興機構の戦略的創造研究室推進事業CREST研究領域の事業として、早稲田大学と共同研究として実施しているものだ。
旅程最適化サイトの特長は、施設、観光先、グルメや移動手段といった旅のテーマや嗜好など、ユーザーの好みを反映した周遊ルートを生成できることだ。より厳密に嗜好に合わせた旅程を作成する場合は、施設ごとの滞在時間や重視する要素に応じてカスタマイズ、パーソナライズすることもできる。
また今回は、熱海市・熱海市観光協会の協力の下で、熱海の観光ルートを自動的に作成し提案する「熱海観光プラン生成デモサイト」を公開している。なおゼンリンデータコムは、今後も当社は地理情報を加味したイジング計算機の実用化に向け、研究・開発を進めると述べている。
(出典:ゼンリンデータコム Webサイトより)