アドダイス社とT2、予兆制御AIで眠気リスクを捉える実証実施
2025/6/30(月)
アドダイス社とT2は6月12日、T2のトラックドライバーを対象に、アドダイス社の予兆制御AIで眠気リスクを捉える実証実験実施を発表した。
アドダイス社は、人や物体に潜むリスクの予兆を捉える「予兆制御AI」を、T2は自ら開発した自動運転トラックを活用した幹線輸送サービスを提供している。同実証では、2025年3月から、レベル2自動運転トラックに同乗するドライバーの眠気リスクを予兆制御AIで捉える検証を行った。これは長距離幹線輸送における初の試みとなるという。
また、アドダイス社は、今回の実証において、AIを活用したドライバーの眠気検知の有効性の検証と、運転時の安全性のさらなる向上を目指し、レベル2自動運転時の運用上の課題を抽出している。
なお、アドダイス社は、現在多くの注目を集める自動運転技術と、物流現場の人の健康を見守るAIという2つの先端技術が出会うことで、これからの物流サービスにおける安全運行の手法を検討し、物流業界の課題解決に貢献すると述べている。
▼関係者のコメント
■試験実証の結果を確認したT2ドライバー管理者のコメント
実際、ドライバーは運転中に眠気を感じることがあります。30分先に眠くなることがわかれば事前に対応できるので事故防止につながり、T2の安全を支える一端となってくれる可能性を感じました。
実証期間中、利用者の声を元に予測モデルの更なる精緻化を行い実際にドライバーが眠気を感じるタイミングに予測値を近づけていただきました。今後もさらなる精度向上を期待しています。
■アドダイス 代表取締役CEO 伊東大輔氏のコメント
私たちは独自のAI「予兆制御AI」で、社会課題の解決に挑戦するAI開発企業です。自動運転技術は物流業界の課題を解決し、未来の物流インフラを支える基盤になると大きく期待しており、このたびT2様と実証に挑めますことは、大きな意義があると考えています。
「予兆制御AI」は、よく知られる「生成AI」とはまったく異なり、「まだ形や言葉になっていないあいまいな状態から、そこに潜む潜在的リスクを解析するAI」です。ドライバーご本人の自覚がまだない状態で、潜んでいる眠気を先行して検知することで、安全運行に貢献できると確信しています。

デバイスを装着した
T2ドライバー