アグリハック in Ueyama 〜農業×モビリティ×ITで上山をHackする〜 一般財団法人トヨタ・モビリティ基金
2017/11/10(金)
最終発表内容
チームA 草BOOK
チームAが製作した草Bookは、草刈りを効率化するのではなく、外部から人に来てもらい、草刈りを楽しくしてもらう動機づけを行うサービスです。具体的には、草刈り機にセンサーをとりつけ、スマートフォンのアプリと連動することで作業時間を記録し、それに応じて上山独自のポイントを付与します。一定のポイントが貯まると参加者のレベルが上がり、景品として、上山の特産物(米など)をもらうことができます。また、上山の住民が草刈の出来をフィードバックするというような住民と外部の人々のコミュニケーションツールとしても活用する。これにより、外部の方々の関心を高めて積極的に草刈りに来てもらい、上山の景観をより良くすることを目指します。
チームB アニマルターミネーター
アニマルターミネーターは、木の上に設置する投網タイプの罠です。モーションセンサーと超音波センサーを用いてシカなどの動物を認識し、真下に向かって四隅に重りのついた投網を発射します。網にかかった獲物が動くと網の口が巾着状に閉まり、獣を捕獲することが可能となります。現在、害獣駆除に使われているくくり罠は、カバーする面積が狭く、仕掛けるためには免許が必要で、特別なスキル・経験がなければ設置できませんが、本作品を使うことで、誰でも簡単・安全に捕獲を行うことが可能となります。
チームC 共生サイクル
Cチームが提案する共生サイクルは、シカやイノシシを害獣としてただ駆除するのではなく、暮らすエリアを分け、共生することを目指す仕組みです。人が暮らすエリアでは、ペットホテルやドッグランを設けることで獣が入り込まないようにします。狩猟エリアでは、動物の生態系の調査を実施し、狩猟がより行いやすくなるように特区化を目指し、外部から狩猟者を呼び込む仕組みづくりを提案しました。また、捕獲した動物はペットフードに加工し、暮らしエリアで提供するということも考えられています。
チームD サラサラ水路人
サラサラ水路人は、水路に水量の増加など問題が生じたとき、地図上にピンを表示しアラートを出すことで、水路の見回りの作業負担を軽減するアプリケーションです。水路に目印を書いておき、センサーで各水路の目印を読み取ることで、詰まりなどを検知します。地図上に「OK」「GO」「NG」で表示し、問題があるかどうかひと目でわかるようになっています。これにより、見回り当番の調整などの手間が省くことが可能となります。また、モビリティ・通信と連携することで、見回り中にも問題が報告できるというシステムを提案しています。
チームE 草刈手帳
草刈手帳は、そもそも草刈り作業の工数を作業者自身が把握できていないということに着目し、これまで人の経験値で行われていた草刈り作業をデータベース化し、場所による草刈りの難易度や刈り取り時期を可視化するシステムとスマートフォン向けアプリケーションです。草刈り機にジャイロセンサー、加速度センサーをとりつけ、棚田の傾斜度などを計測し、スマートフォンにBluetoothでデータを送信し、記録します。草刈り開始時・終了時にアプリケーションを起動し作業前後の写真をとり、作業時間をデータ化します。その他、GPSや気象情報APIなどのデータを用いて草刈り成果を記録し、データベース化していきます。草刈をデータベース化することで今までの作業をまず見直し、より効率の良い草刈を目指します。
チームF 上山棚田未来遺産
プロペラ型の流量計とGPSのモジュールを用いて水路の流量を測り、サーバにアップロードして地図上にマッピングするシステムです。水が流れている場合、プロペラの回転で発電が可能で発電した電力を用いて流量をサーバに常時送信しており、リアルタイムに異常が発生した場所を特定することが可能です。得られたデータはデータベース化され、これらのデータから年間の被害発生頻度などを計算します。また、水路上流では水路での発電を用いた蓄電も視野に入れており、獣害対策用の電気柵への電力供給などを同時に行うことができます。小型なので本来の棚田再生の目的でもある景観を損なわないことにも配慮しています。
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