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GTC Japan 2016 GPUが可能にする自律運転 ─ NVIDIA

2017/11/11(土)

ゲーム用グラフィックス・カードを開発するエヌビディアは10月5日、東京工業大学と共催で、GTC Japan 2016(GPU Technology Conference)を開催しました。基調講演はエヌビディア共同創業者兼CEOのジェンスン・ファン氏が行いました。次世代スマートカーへの搭載をねらったカー・コンピューター「NVIDIA DRIVE」の中からPX2、さらには新OS「DRIVEWORKS ALPHA 1」や自動運転カー「BB8」などの発表がありました。また、オートモーティブ・セッションとしてNVIDIAオートモーティブ部門シニアディレクター ダニー・シャピーロ氏へのインタビューが行われました。

[LIGARE vol.30 (2016.11.30発行) より記事を再構成]



基調講演に登壇したNVIDIA共同創業者兼CEOのジェンスン・ファン氏。


基調講演:ジェンスン・ファン氏

GTC JAPAN 2016の基調講演には、NVIDIA共同創業者兼CEOのジェンスン・ファン氏(以下、ジェンスン氏)が登壇しました。主に自動運転に関連するGPUの技術についてまとめます。

 

AIを用いた3つの基本要素

ジェンスン氏は冒頭「AIトランスポーテーションは10兆ドルの規模の産業であると考えています。乗用車、シャトル、バス、タクシーなどはわれわれが自由に移動することを可能にしており、世界的にも大規模で、かつ私たちも重要な産業の一つと考えています。人工知能(AI)はこの世界的な産業に革命を起こそうとしています」と語りました。

 

ジェンスン氏はAIトランスポーテーションは10 兆ドルの産業であると語る。
( 本記事中の図はNVIDIA より提供)



トランスポーテーションや運転といった運転技術は非常に複雑です。私たちは膨大な周囲の情報をもとに、常に異なる環境で運転しなければなりません。人間はそのようなことを自然に行っています。これは従来のソフトウェアでは非常に困難でした。運転中にはさまざまな状況、シナリオ、多くのものが存在します。そのような場面で、どのようにAIやGPUコンピューティング、GPUディープラーニングを適応できるのでしょうか。

ジェンスン氏はAIを用いる基本要素として、3つを挙げました。1つ目は、知覚・認知です。周囲を認識することは、私たちがはじめに行っていることで、周りに何があって、今何が起きているのか、自分がどこにいるのかを知覚するということです。

2つ目は推論することです。周辺環境を推定し、どう対処すべきなのか、周囲のものを比較して最適な行動計画を考えることです。自己位置推定は自動運転では推定の中でも非常に重要です。

3つ目は操作することです。この3要素はロボット工学でも用いられますが、周囲を認識し、それらの情報から自己位置推定して、操作するということが自動運転でのAIが行う3つのステップです。例えば、物体認識はAI自動運転に必要な機能ですが全体の中の一部であるということです。

 

DRIVE PX

AIを活用したボードとして、NVIDIAは「DRIVE PX」を発表しています。オートクルーズから完全な自律運転までを同一のアーキテクチャで実現しています。自動運転には、高速道路でのハンズフリーなクルージング(オートクルーズ)から、「Take me home」といえば、自分を家に連れて行ってくれるような機能(オートシャッファー)、無人での自律走行(これは絶対に失敗できませんし、すべての環境においてAIがハンドル操作をしなければいけません)までいろいろな応用がありますが、NVIDIAはこれら3つのモデルを同一のアーキテクチャでつくっています。

 

「NVIDIA DRIVE PX2 AUTOCRUISE」
10WのAIスーパーコンピューターでパッシブクーリングの機能がある。AIハイウェイドライビング、自己位置推定とマッピングを行うことが可能。



同一のアーキテクチャで、オートクルーズから完全自律運転までを実現する。



また、DRIVE PXはスケーラブルなアーキテクチャを採用しており、さまざまな車に対応可能であるなどのメリットがあります。

「NVIDIA DRIVE PX 2 AUTO CRUISE」はシングルプロセッサのDRIVE PX 2でオートクルーズによる高速道路の自動運転向けに設計されており、非常に小さい10WのAIコンピュータです。パッシブ方式の冷却法を採用しています。

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