ブリヂストン米グループ、北米の運行管理サービス企業Azuga買収
2021/8/5(木)
株式会社ブリヂストン(以下、ブリヂストン)の米国グループ会社ブリヂストンアメリカスインク(以下、BSAM)は、Azuga Holdings Inc.(アズーガホールディングスインク 以下、Azuga)を買収する契約を締結した。ブリヂストンが8月3日付のプレスリリースで明かしている。
Azugaは、2012年に設立し、シリコンバレーに本社を構えている。GPSトラッキング、テレマティクス、ドライバーの動作モニタリングなどフリート(運送事業者)運行管理プラットフォームを、6000を超える北米のフリートに提供中だ。プラットフォームから得られる車両データは、商品開発にも活用している。タイヤの顧客ベースの拡大などを含め、タイヤ事業においても、シナジーを生むことが期待できる。
BSAMは、今回の買収により、幅広いフリートを対象とした包括的なモビリティソリューションの展開を加速させる。タイヤ事業とのシナジーにより、車両の燃費改善を図るなど、安全性、環境性、経済性、生産性などの社会価値・顧客価値の更なる創出を図るという。
今回の買収契約は、Azugaの大株主であるSumeru Equity Partners(スメールエクイティパートナーズ)、Danlaw, Inc.(ダンローインク)などと間で締結した。取得価額は企業価値391百万USドル(約428億円)に、Azugaの運転資本等に係る調整を行い、確定する。規制当局の承認とその他必要な買収条件を満たした後、2021年第3四半期中に完了する見込みだ。
また、ブリヂストンは、2019年にデジタルフリートソリューションプロバイダーWebfleet Solutionsを買収した。ブリヂストングループのモビリティソリューションは、Webfleet Solutionsを中核として、グローバルに拡大を計画している。なお、ブリヂストンは、今後も社会・ユーザーの安心・安全な移動を支えるため、モビリティソリューションの拡大へ向けて、取り組みを進めていくと述べている。
■ブリヂストン取締役代表執行役 Global CEOの石橋 秀一 氏のコメント
「Azugaがブリヂストングループの仲間に加わることにより、さらに幅広いお客様に対して、デジタルを活用したモビリティソリューションを提供することが可能となりました。2021年6月に少額出資を発表しました長距離トラック自動運転技術を開発するKodiak Robotics社との連携を含め、北米を中心として包括的なモビリティソリューションの展開を進めています。また、欧州のWebfleet Solutionsとの連携を深めることにより、規模と質の両面から、 ブリヂストンのモビリティソリューションを進化、欧米を始めとしてグローバルへ拡大することにより、よりサステナブルで、安心・安全なモビリティ社会へ貢献していきます。」(一部抜粋)
■ブリヂストンGlobal CSO (Global Chief Business Solutions Officer)兼ブリヂストンアメリカスインクPresident & CEO)パオロ・フェラーリ氏のコメント
「Azugaは業界をリードする運行管理のソフトウェアと迅速なイノベーションにより北米の運送事業に大きな変革をもたらしており、サステナブルなソリューションカンパニーへの進化というブリヂストンのビジョンをさらに後押しします。ブリヂストンは安全で生産性が高く、サステナブルで賢いモビリティソリューションをお客様へ提供することに努めていますが、Azugaはブリヂストンのモビリティソリューションの発展とお客様への展開の加速を手助けしてくれると考えています。」
Azuga CEOであるアナンス・ラニ氏のコメント
「モビリティのテクノロジーを通じてよりサステナブルな未来を築くというブリヂストンのフォーカスはAzugaのミッションと完全に合致しています。両社は引き続き最先端のモビリティソリューションをお客様と社会に提供するために協働していきます。」
(出典:ブリヂストン Webサイトより)