電脳交通、デマンド交通機能を提供開始 ドライバーに順序・ルートを送信
2021/6/29(火)
株式会社電脳交通(以下、電脳交通)は、同社提供のクラウド型タクシー配車システム「電脳交通」にデマンド交通運行管理機能を実装し提供を開始した。6月25日付のプレスリリースで明かしている。
一部の大都市部を除き、日本国内では人口減少により公共交通機関の路線廃止や運行本数の削減が進んでいる。国内のバス事業者のうち約7割が赤字であり、特に赤字経営が9割を超える地方では廃線や運行本数が減少している。交通空白地域の拡大傾向にあり、こうした地域に住む人にとって、タクシーは重要な生活の足となっている。電脳交通のデマンド交通運行管理機能は、配車室・ドライバーに使いやすい配車システムと、実証実験から得たデータと知見を元に開発した。タクシー事業者がデマンドバス(乗合いタクシー)を運行するケースが増えている一方で、運行管理が通常のタクシーとは異なる。そのため、事業者側の負担軽減が大きな課題となっている。
今回の「乗合機能」では、オペレーターがシステム上で利用者の乗車位置と乗車順を設定すると、ドライバーの端末に順序およびルートが送信される。これにより、配車指示とサービス提供にかかる設定や手間が飛躍的に軽減され、業務効率、および移動効率が大幅に改善する見込みだ。
今回の乗合機能の提供開始と同時に、愛媛県松山市の祝谷タクシーと北海道旭川市の旭川中央交通が運行を開始した。電脳交通は、今後地域交通のインフラを維持・存続していくことを第一に、デマンド交通運行のサポートにも取り組むと述べている。