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大日本印刷ら、量子+古典AIによる物流効率化のアプリケーション開発へ

2024/1/15(月)

大日本印刷株式会社(以下、DNP)とBIPROGY株式会社(以下、BIPROGY)は1月11日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「量子・AIハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業」における「量子・AIアプリケーション開発・実証」委託事業の公募に対し、「量子+古典AIによる物流業務効率化のアプリケーション開発」を共同提案し、実施予定先として採択されたと発表。同事業の実施期間は最大で、委託期間が2023年12月~2026年8月、助成期間が2026年9月~2027年8月だ。

両社は、今回採択された研究開発テーマで、量子インスパイアード技術※1を含む量子アニーリング※2と、古典AI技術※3を組み合わせた「量子・AIハイブリッド技術」を活用した最適化アプリケーションを開発。物流・交通分野における配送計画の最適化や、倉庫内のピッキング計画の最適化などの課題に適用する。
※1 量子コンピューターから得た着想から、量子現象の振る舞いを模倣して現在のコンピューター(古典コンピューター)上で、複雑な計算を高速に処理できるコンピューティング技術
※2 組合せ最適化問題を解くことを主な目的として開発された、量子力学を用いた計算手法の一種
※3 従来から使われているスーパーコンピューターやサーバーなどのデジタルコンピューターを活用したAI技術(プレスリリースより)

ほかにも、両社は、古典AI技術の「メタ解法」※4を利用可能な汎用的なモジュールを開発し、最適解となりうる候補の集合である解空間の範囲を絞り込むことで計算速度と解精度の飛躍的向上を目指す。このモジュールは、両社が開発する最適化アプリケーションに適用するだけでなく、他のプログラムからも呼び出して、汎用的に利用できるように構成する予定だ。
※4 オペレーショナルリサーチ分野で最適化プログラムを実装する際に汎用ソルバを利用するだけでは解精度・処理性能が不十分な時に採用される多様な手法の総称(プレスリリースより)

なお、DNPとBIPROGYは、今回の採択事業を通じて、「量子・AIハイブリッド技術」の研究開発を加速させる。また、開発したアプリケーションの普及に向けた支援サービスも拡充し、両社の顧客企業・団体などに提供して、量子技術の社会実装に貢献していくと述べている。

(出典:DNP Webサイトより)

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