博報堂と三井物産、次世代スマートシティ実現に向け連携 生活者が主役のまちづくり目指す
2020/9/18(金)
株式会社博報堂の新規事業開発組織「ミライの事業室」は、三井物産株式会社と、「生活者ドリブン・スマートシティ※」の実現を目指して連携し、新事業推進に向けた協業を開始した。
コロナ禍によって新しい生活様式が浸透し、都市のあり方も大きく見直されつつあり、サステナブルな社会や暮らしへの転換が人類共通の課題となっている。同時に、あらゆる産業のデジタル化、情報技術の進展により今後都市のスマート化が急速に進み、環境問題や行政サービスの効率化など、都市が抱えるさまざまな社会課題の解決に期待が寄せられている。※テクノロジーが主役のスマートシティではなく、生活者が主役のスマートシティの意。生活者の「ありたい街」や「ありたい暮らし」を実現する新たな都市サービス、生活者が主体的に関わる創造的なまちづくりのこと。
そうした背景のもと、三井物産と博報堂は、「生活者ドリブン・スマートシティ」を通じて、持続可能な社会を目指す次世代のスマートシティモデルを国内外の都市で実践していくことで合意した。
博報堂「ミライの事業室」は、“チーム企業型”の事業創造を方針とし、産業の枠を超えた企業や行政などの多様なパートナーと連携して、社会課題の解決や、未来の新しい生活の創造を目指して活動している。特にスマートシティは注力する領域の一つで、2020年5月には、生活者が主役のスマートシティを実現するための「Smart Citizen Vision」プロジェクトを立ち上げ、共同研究や事業開発・実証実験などの活動を進めている。
三井物産は、総合力を生かした多様なサービス提供やインフラ整備、デジタル技術による新しい価値創出を行うことでサステナブルな街作りを推進している。世界各地の顧客やパートナーとのネットワークを通じた国内外の都市への展開をめざしている。
今後、両社はそれぞれの強みを掛け合わせて、生活者発想による創造的なまちづくりである「生活者ドリブン・スマートシティ」の実現に取り組む。未来の社会課題に向き合い、生活者のニーズに寄り添ったさまざまな都市サービスを共同で開発し、2025年までに国内の複数都市での実装を目指す。その後は、日本発の「生活者ドリブン・スマートシティ」のモデルケースとして、全国や海外の都市に展開していく方針だ。
第一弾の活動として、今秋から渋谷エリアにおいて開始する「モビリティ」「エネルギー」「サーキュラーエコノミー」などの分野での新たなサービス実装を通じて、同エリアの「生活者ドリブン・スマートシティ」の実現に取り組むとしている。