【CES2025】HERE、ソニー・ホンダモビリティと提携。統合マップ技術でユーザー体験を刷新
2025/1/31(金)
位置情報テクノロジーの大手HERE Technologies(以下、HERE)は1月7日、CES 2025において、ソニー・ホンダモビリティ(以下、SHM)との提携を発表した。AFEELAブランドのEVに、HEREの統合マッピングアーキテクチャとナビゲーションSDKを提供する。
■関連記事今回の提携を通じ、HEREのマッピング技術がAFEELAのデジタルコックピットとモバイルアプリの両方に実装される。
車載システムに活用されるHERE Navigation SDKは、デジタルディスプレイにEV特化機能と安全情報を表示し、高度なガイダンスとナビゲーションを提供する車載インフォテインメントシステム(IVI)を強化する。また、AFEELAのモバイルアプリに統合されるHERE SDK Exploreによって、リアルタイムでの地図更新を実現し、AFEELAのドライバーや同乗者のユーザー体験のシームレス化を強化する。
これらの技術の導入により、各種情報の視覚化やEVの航続距離管理、拡張現実(AR)機能など、ソフトウェア・デファインド・ビークル (SDV)における車載システムや位置情報ベースのアプリが一層強化されることになる。
HEREのCEOを務めるマイク・ネフケンス氏は「両社の共通ビジョンであるSDVの未来を刷新する取り組みの一環として、AFEELAにコネクテッド・デジタル・コックピット・エクスペリエンスを提供する。コネクテッド・ガイダンス・エクスペリエンスは、将来的なスマートモビリティの基盤となる」とコメントした。
また、SHM代表取締役社長兼COOの川西泉氏は「HEREのナビゲーションSDKを活用することで、単なるナビゲーション機能を超えた、直感的でパーソナライズされたモビリティエクスペリエンスを実現できる」と期待を示した。
AFEELAは、ソニー・ホンダモビリティによる次世代モビリティブランド。2020年のCESにおいてソニー単独で「VISION-S」として初披露され、2022年にSHMを設立。翌2023年のCESにおいて、ブランド名を「AFEELA」に刷新した経緯がある。
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CES2025では、年内に米国カリフォルニア州で「AFEELA 1」の発売予定(納車開始は2026年中旬の予定)と発表したことで注目された。人とモビリティの新しい関係性を提案するコンセプトのもと、先進運転支援システム(ADAS)を支える高精度のセンサー類や、ドライバー体験を向上させる対話型エージェントなどについても言及された。今回の提携により、AFEELAのソフトウェア開発におけるエコシステムの強化が期待される。