出光興産、全固体電池実用化へ 固体電解質のパイロット装置の基本設計開始
2024/10/31(木)
出光興産株式会社(以下、出光興産)は10月28日、2027~2028年の全固体リチウムイオン二次電池(以下、全固体電池)の実用化を目標に、全固体電池の材料となる固体電解質の大型パイロット装置の基本設計開始を発表した。
同社は、今回の全固体電池の生産能力として年間数百トンを予定、最終投資決定(FID)は2025年中を見込み、完工は2027年を目指すという。また、同社は、2023年10月に公表したトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)との協業においては、2027~28年に全固体電池を搭載したEVの実用化を目指す。同社が大型パイロット装置で製造した固体電解質は、トヨタが開発するEV向け全固体電池で使用される計画だ。なお、同社は、今後固体電解質の原料となる硫化リチウムの製造能力強化についても年度内決定を目標に準備を進めているとのことだ。そして、原料から製品まで一貫したサプライチェーンの構築を進め、全固体電池の社会実装を目指すと述べている。