川崎市、川崎駅周辺で自動運転レベル2実証を開始 路上駐車回避や信号連携など都市部特有の課題を検証
2025/12/19(金)
川崎市は、2026年(令和8年)1月8日から1月29日までの期間、川崎駅前と市立川崎病院を結ぶ「川崎病院線」において、市内最大の拠点駅周辺では初となる自動運転レベル2の実証実験を実施する。本実証は、交通量の多い都市部環境下での技術検証を行い、将来的なレベル4実装に向けたステップとする。
川崎市は令和9年度の自動運転レベル4実装を目指す「KAWASAKI L4 Bus Project」を推進している。本年9月に実施した「羽田連絡線」での実証に続き、今回は1日約30万人が利用する川崎駅周辺という、より複雑で難易度の高い環境下での運行に挑む。運行事業者は川崎鶴見臨港バス株式会社が担う。
今回の実証実験では、主に3つの検証を行う。1つ目は技術面の検証だ。多くの路上駐車や自転車が走行する道路環境において、システムによる「路上駐車回避」や、複数車線での「車線変更」が可能かを確認する。
また、川崎駅前南交差点など3カ所に信号連携装置を設置し、信号残時間をバスに送信することで安全かつ円滑な走行を目指す。
2つ目は事業性の検証だ。通常運賃100円に加え、着席保証料として100円を加算した計200円を設定し、価格受容性を調査する。支払いはキャッシュレス決済のみとなる。
3つ目は社会受容性の検証だ。沿線にメッセージ横断幕を設置し、路上駐車防止への啓発効果を確認するほか、地元小学生による車内アナウンスを取り入れ、地域一体での取り組みを進める。
車両は中型バス「Minibus 2.0」を使用し、黄色と緑色のラッピングが施される。運行は1日8往復で、乗車は先着順のWeb予約制となっている。予約受付は12月23日より開始される。







