近畿大学・NTTドコモ、ドローンによる大学内自動巡回の実証実験成功
2021/4/20(火)
近畿大学と株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、4月19日付のプレスリリースで、屋内と屋外を往来して飛ぶことができるドローンを活用して、大学内を自動巡回する実証実験に成功したことを明かした。
近畿大学は、敷地面積が約24万平米(甲子園球場約6個分)のキャンパスを「仮想の都市空間」と見立て、次世代技術の社会実装の場として提供することで新技術の実用化に貢献している。ドコモは、安心して暮らせるサスティナブルな社会の実現に向けて、これまで培ってきたネットワーク・ICT・AI技術やプラットフォームビジネスのノウハウを活用し、社会課題の解決とより豊かな社会の実現をめざして、人々に寄り添ったドローンサービスの創出に向け、事業を推進している。今回の取り組みは2020年11月24日に近畿大学とドコモ、日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、株式会社NTTデータが締結した「スマートシティ・スマートキャンパス」創造に関する包括連携協定の一環の活動だ。実証実験は、近畿大学東大阪キャンパスのアカデミックシアターで4月18日に実施している。
ドローンは、あらかじめ設定した飛行ルートに基づいてドローンポートから自動巡回を行い、搭載したカメラで映像を撮影した。撮影したデータは、ドコモのドローンプラットフォーム「docomo sky」を使って離れた場所にある複数の拠点で閲覧できる。これにより、ドローン巡回により警備での有用性を確認した。
また今回の自動巡回のルートは、GPSが取得しやすい屋外とGPSが取得しづらい屋内の異なる環境間に設定した。ドローンに搭載した上下6つの魚眼レンズが捉えた情報をもとに飛行を行うことで、目印などを設置することなく約150cmの狭所な階段の昇降や、柱などの障害物がある場所での自動巡回に成功し、ドローン飛行の安全性が確認している。周囲の環境に左右されずに安全にドローンを飛行させることが可能になれば、巡回警備をはじめとする幅広いシーンでのドローンの活用が期待できるという。なお両社は、今後も実証実験を通し、ドローンを用いた自動巡回警備の本格運用を検討すると述べている。
(出典:NTTドコモ Webサイトより)