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NTTドコモ、「5G」を活用した遠隔運転や高速走行中の通信など展示 5G×クルマの可能性を拓く

2019/11/8(金)

プレスカンファレンスでプレゼンを行う中村執行役員

今年、初めて東京モーターショーに出展したNTTドコモは、第5世代移動通信システム「5G」を活用した「5G遠隔運転」や「車載用5Gガラスアンテナ」のほか、車内向けインターネット接続サービスの「docomo in Car Connect」、「AIインフォティメントサービス」など、モビリティ分野における最新の取り組みを発表した。

5G通信が本格的にサービス開始

2019年9月20日に開催したラグビーワールドカップ2019の観戦に合わせて、NTTドコモは5Gプレサービスを開始した。5Gはこの先、東京オリンピック・パラリンピックを見据えて2020年春に本格導入が予定されているという。「5G対応のデータ通信端末は、特に自動車関連でのニーズは高まってくると考えており、今後も続けてサービス開発を進めていく」とNTTドコモ執行役員 5Gイノベーション推進室の中村武宏室長は意欲を語った。

NTTドコモは2017年4月に「beyond宣言〜想いをつなげ 5Gでより豊かな未来へ〜」を掲げ、より良いサービス提供と共にパートナーとの価値・共創をすすめており、パートナーと協力してより良いサービスを効率的に作り出すことで、産業への貢献や社会課題解決と地方創生、流通拡大を目指しているという。中でもモビリティ分野においては「あんしん・安全」、「快適な車内空間」、「シームレスな移動(MaaS)」の3つを注目分野に挙げており、ブースでは各分野のサービスを展示していた。

リアルタイムな遠隔運転が可能に

「あんしん・安全」分野では5Gを活用したクルマの遠隔自動運転をデモンストレーションで紹介した。会場では、Valeo社の遠隔技術を用いて横須賀にあるドコモR&Dセンター内に配備された自動走行車両を実際に5G回線経由で遠隔運転する走行デモンストレーションを紹介していた。デモはレベル4の自動運転時に不測の事態で車両が停止した場合を想定して、複数の車載カメラ映像を遠隔で監視し、必要に応じて車両を遠隔操作するという内容だった。「リアルタイムでの対応を求められる遠隔運転は、大容量・低遅延5Gの特徴を生かす非常に大きなユースケースだと考えている」と中村氏は話す。

5G回線経由で遠隔運転するデモンストレーション


5Gガラスアンテナで快適な車内空間

「快適な車内空間」分野ではNTTドコモがAGC株式会社(以下、AGC)とエリクソン・ジャパン株式会社(以下、エリクソン)と共に開発した28GHz帯の電波送受信が可能な「車載用のガラス一体型5Gアンテナ」を紹介した。この「車載用5Gガラスアンテナ」は小型かつ薄型の5G端末向け透明ガラスアンテナのため、車両ガラスに設置した際にも視界をさえぎらず、また高速走行中の車内でも安定した5G高速通信が可能だという。

AGCと共に開発した「車載用5Gガラスアンテナ」



28GHz帯の周波数は、これまで第4世代移動通信方式(以下、LTE)などで利用していた周波数帯よりも直進性が強く、車室や建物内で通信するときには電波が弱まってしまう傾向があった。そこで電波が弱まる前に、車室や建物のガラス面に貼り付けた車載用5Gガラスアンテナで電波を送受信することで、安定した5G高速通信が可能になった。

ブースではこの車載用アンテナを使った実証実験時の映像も流していた。実験では2019年4月22日〜5月28日の約1ヶ月間、東京都墨田区周辺の市街地において、時速約30kmで走行中の実験用車両の窓ガラスにこのアンテナを貼り付け、車内での5G通信速度を検証した結果、400MHzの帯域幅で下り最大3.8Gbps、基地局から半径約100mのエリアにおいて、平均1.3Gbpsの5G通信に世界で初めて成功したという。

「この実験の結果は当初想定していたものより良かったので、可能性を感じた」(AGC説明員)とこれからの更なる改良・開発への期待感を語っていた。

自動運転やシェアリングなどCASEが進む中、高速・大容量・多数端末との接続という特徴を持つ5Gへの需要は今後ますます高まるだろう。5Gを中心にデータ通信技術を提供するNTTドコモの次世代モビリティ分野における強い存在感をアピールする内容だった。
※NTTドコモ調べ

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