「レジなし店舗」の検証が開始 光洋×富士通が本格導入に向け協業
2021/1/15(金)
株式会社光洋ショップ‐プラス(以下、光洋)と富士通株式会社(以下、富士通)は、光洋が運営するコンビニエンスストア「グリーンリーブスプラス横浜テクノタワーホテル店」(神奈川県横浜市)で、生体認証技術により本人確認を行うレジなし店舗の実証実験を行う。
光洋は、500を超える病院内でコンビニエンスストア・レストランなどを運営している。新型コロナウイルスの感染拡大により非対面や非接触へのニーズが高まり、店舗における購入者と店員双方の安全を確保することが課題となっているため、富士通のレジレスシステムを活用して実証実験を行うこととなった。富士通は、米国スタートアップのVcognition Technologies, Inc. が開発したレジレスソリューション「Zippin」と、株式会社富士通研究所が開発した、手のひら静脈と顔情報のみで本人特定かつ非接触で認証できる「マルチ生体認証」を活用したレジレスシステムを、光洋向けに構築した。同店舗で1月15日から導入し、検証を開始する。
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来店客は、事前にスマートフォンアプリ「GreenLeaves+アプリ」をダウンロードする。アプリにクレジットカードを登録後、アプリ内のQRコードで入店し、商品を取る。そのまま退店することで自動的に決済完了し、スマートフォンに送られる電子レシートで購入履歴が確認できる。
店内では、設置されたカメラや重量センサーなどのIoTとクラウド上のAIを組み合わせ、来店客の動きや購入商品を判別する。また、マルチ生体認証技術の活用で、手のひら静脈と顔の情報をスマートフォンアプリとひもづけて事前登録することで、スマートフォンを使用することなく手ぶらでの入店が可能だという。
このシステムの導入によって、支払い時の接触防止による新型コロナウイルス感染対策への効果、品ぞろえの最適化、レジ待ちストレスの解消につなげ、顧客満足度の高い購買空間の提供ができるかを検証する。
今後は、4月から同店舗でレジソリューションを本格運用しながら、マルチ生体認証は検証を続ける方針。マルチ生体認証については12月までの本格導入を目指している。
光洋は、2024年までに病院職員向け店舗やマイクロマーケットなどで、高い売り場効率が期待できる店舗を中心に30店舗以上へのレジレスシステムの導入を計画している。富士通もそれに伴い、病院向けレジなし店舗展開に向けて技術と運用の両面から幅広く支援していく方針だ。