経産省、カーボンニュートラル実現に向け「グリーン成長戦略」発表
2021/6/23(水)
経済産業省(以下、経産省)は6月18日、関係省庁と連携し、「グリーン成長戦略」を更に具体化した。2050年カーボンニュートラル社会の実現可能性を、更に高めるという。
2050年カーボンニュートラルの実現は、エネルギー・産業部門の構造転換、イノベーションの創出など取り組み加速が必要だ。そのため、グリーン成長戦略に基づき、予算、税、金融、規制改革・標準化、国際連携など、政策を総動員する。これにより大胆な投資をし、イノベーションを起こすといった企業の前向きな挑戦を後押しし、産業構造や経済社会の変革を実現する。企業の研究開発方針や経営方針の転換といった動きが始まっている。この流れを加速するため、グリーン成長戦略の更なる具体化を行った。「政策手段や各分野の目標実現の内容の具体化」と「脱炭素効果以外の国民生活のメリットの提示」の2つの観点に軸足を置いて、策定を行う。
また、今回の戦略では、成長が期待される14分野を挙げた。この中には、「自動車・蓄電池産業」や「物流・人流・土木インフラ産業」などが含まれている。分野ごとの国民生活へのメリットとして、「自動車・蓄電池産業」では、安全運転支援・自動走行技術の普及・高度化や高度なデジタル・通信技術による連携を掲げた。EVについても、「動く蓄電池」として、停電時の非常電源として活用をメリットとしている。
「物流・人流・土木インフラ産業」では、自動車を運転できない高齢者等にとって、利便性の高い公共交通サービスの実現をメリットとして挙げている。LRT・BRTや電気自動車等のCO2排出の少ない輸送システムの導入の推進も、掲げているメリットの1つだ。なお、今回の戦略の全文は、2050年までの工程表も含めて、以下で公開されている。
https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210618005/20210618005-4.pdf
(出典:経産省 Webサイトより)