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【GI基金事業】NEDO、車載コンピューティング等技術開発にて3件採択

2022/7/21(木)

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)は、「電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発」のプロジェクトにて、3件を採択した。7月19日付のプレスリリースで明かしている。
同事業は、「2050年カーボンニュートラル」を実現するために、研究開発・実証から社会実装まで10年間継続して支援するグリーンイノベーション基金事業の一環として実施されているものだ。これまでには、「スマートモビリティ社会の構築」などに関するプロジェクトを採択している。


自動車産業は、日本の基幹産業として現在約62兆円の市場規模を有している。世界の電動車市場は、2030年時点で約140兆円といわれており、世界の自動運転・コネクテッドカー市場は、2030年時点で約45兆円、2040年時点で約150兆円といわれている。同事業の目的は、日本の自動車産業の競争力を維持することだ。

一方で、グリーン化の観点では、自動車産業には2030年に国内で168.7万トン、2050年に国内で1320万トンのCO2削減ポテンシャルがあり、CO2削減への貢献が見込まれている。

このCO2削減ポテンシャルは、交通流の最適化を通じて得られるものだ。例えば、パワートレインの電動化への対応や、コネクテッド・自動運転機能による平常走行時の高度エコドライブ、サグ部(下り坂から上り坂への変化点)・トンネル・事故に起因する渋滞の解消などがある。

しかし、その際、自動運転に必要な情報処理をネットワーク・クラウド側に依存すると、今後自動車分野以外でもデータ量の増大が見込まれるネットワーク・クラウドに追加の電力負荷を与えることになる。これにより、トータルでのCO2削減効果が十分に得られない可能性がある。そのため、データセンターのグリーン化の取り組みとともに、自動運転を含む高度な情報処理を可能な限りエッジ(末端)側で実施できるアーキテクチャー(設計概念)と、それを支える要素技術が重要だ。

2030年代以降には、自動運転機能などの本格的な社会実装が見込まれている。これに向けて、グリーン化の観点からも製品競争力強化の観点からも、電動車の利活用に問題ない航続時間を確保するための徹底した車載コンピューティングの省エネ化技術が必要だ。同事業は、このような背景から、自動車内での電動化と自動化の両立を目指す。

「電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発」の目的は、「徹底した省エネ化」と「シミュレーション基盤の構築」だ。「徹底した省エネ化」では、分散型アーキテクチャ(エッジ処理志向)を前提としている。その上で、車載コンピューティング(自動運転ソフトウエア・センサーシステム)について、レベル4自動運転を実現する性能を担保しつつ、研究開発を実施する。「シミュレーション基盤の構築」では、サプライチェーン全体で電動車等開発の加速化・高度化実現を目指している。

具体的な研究開発項目は、「自動運転のオープン型基盤ソフトウエア」、「自動運転センサーシステム」、「電動車両シミュレーション基盤」の3つだ。「自動運転のオープン型基盤ソフトウエア」、「自動運転センサーシステム」は、2022年度から2030年度までの最大9年間を事業期間とし、現行技術比で70%以上の消費電力削減を目標としている。

「電動車両シミュレーション基盤」では、動力学シミュレーション精度90%以上として、実機を用いた性能検証期間の半減を実現できるレベルで構築するための手法確立を目指す。条件は、「国内自動車メーカー・部品メーカーが共通的に利用可能な形式であること」、「SOTIF(安全基準、予期しないシナリオが発生したときの安全性を確保すること)に対応していること」だ。さらに、「レベル4自動運転を実現するために必要なデジタルツインでの電動車両全体のシミュレーション・モデル」ことも条件に加えられている。なお、採択実施予定先の詳細は、以下で公開されている。
https://www.nedo.go.jp/content/100949278.pdf
(出典:NEDO Webサイトより)

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