2022年10月上旬より、訪日外国人個人旅行客の受け入れを解禁するなど、インバウンド需要は回復傾向にある。インバウンドが増加する中で、日本のWi-Fi環境は、諸外国と比較すると利用できるエリアが限定されている。観光庁が訪日外国人向けに行ったアンケート調査では、旅行中に困ったことを尋ねたところ、無料公衆無線LAN環境について困ったという意見が全体の約30%ほどを占めていた。交通機関も含めて、Wi-Fiサービスの拡充を希望する訪日外国人の声は多く、対策ニーズは高い傾向にある。


また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、働き方が多様化し、在宅勤務やリモートワークが増加した。対面で行っていた会議やセミナーもオンライン開催が増え、コロナ前と比較すると、Web会議ツール「Zoom」の利用ユーザー数も大幅に増加している。ビジネスシーンにおいてオンライン化が加速する一方で、「会議が続いて移動できない」「移動時間を有効活用したい」といった声も多いという。同社は、移動シーンにおける乗客のWi-Fi利用のニーズは確実に存在するという考えを示した。


同サービスは、一台につき、月額利用料金3000円、最短工事不要で設置導入できる。対象のモビリティ事業者としては、都内のタクシー・ハイヤー・バス・レンタカーを想定しているという。快適な移動空間を実現することで、集客促進につなげることが可能だ。

なお、同社は、インバウンド需要の回復やリモート会議の増加を背景に、多様化する乗客の移動ニーズにいち早く応え、移動時間の充実化と利便性の向上を目指すと述べている。