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ティアフォー、Pilot.AutoとWeb.Auto提供開始

2022/11/14(月)

株式会社ティアフォー(以下、ティアフォー)は、商用ソフトウエアプラットフォーム「Pilot.Auto(パイロットドットオート)」、および「Web.Auto(ウェブドットオート)」の提供を開始した。11月4日付のプレスリリースで明かしている。

Pilot.Autoは、ティアフォーが開発を主導する自動運転用オープンソースソフトウエア(OSS)「Autoware」をベースとした自動運転ソフトウエアプラットフォームだ。ティアフォーが提案するリファレンスデザインを基に、利用者の要望を満たす自動運転システムの開発と運用を可能とする。

同社は、Pilot.Autoを通じて、「ソフトウエアのカスタマイズ」、「システムとの統合(車両構築)」、「走行環境への適合」、「ソフトウエア・システム・走行環境に対するメンテナンス」といったサービスを提供する。

さらに、同プラットフォームには、ユースケースを実現するために必要な機能・性能が個別に定義されたリファレンスデザインを備えている。具体的には、「Cargo Transport:工場などの閉鎖・限定空間における、低速自動搬送のためのユースケース設計」、「Shuttle Bus:公園や生活道路などの限定・混在空間における、旅客輸送(バス)のためのユースケース設計」、「Robo-Taxi:都市部などの交通環境整備空間における、旅客輸送(タクシー)のためのユースケース設計」、「Personal Car:高速道路などの自動車専用空間における、先進運転支援システムのためのユースケース設計」、「Delivery Robot:生活道路などの混在空間における、ラストマイル配送のためのユースケース設計」の5つだ。

一方、Web.Autoは、Pilot.Autoを活用して構築した自動運転システムの開発と運用を効率化させるDevOpsソフトウエアプラットフォームだ。これらのプラットフォームにより、開発コストを削減し、市場投入までの時間を大幅に短縮することができる。ほかにも、自動運転シミュレーションやCI/CDデータパイプラインなどの開発基盤、および第三者が提供するアプリケーションと連携可能な車両運行管理・遠隔監視・OTAなど、自動運転システムを搭載した車両を安全に運用・保守するために必要な運用基盤によって構成されている。

また、同社は、Pilot.AutoとWeb.Autoの開発に関して、ロードマップを公開している。同ロードマップでは、2023年末までに、Cargo Transportにおいて、工場・空港・テーマパークといった閉鎖・限定空間でのレベル4相当の機能を実現する予定だ。

さらに、2025年末までには、Shuttle Bus、Cargo Transport、Personal Carの3つのリファレンスデザインにおいて計画を予定している。Shuttle Busにおいて、地方都市部でのレベル4相当の機能を実現し、オールジャパン体制で40カ所以上の地域で社会実装する。Cargo Transportにおいては、海外展開を本格的に開始するという。 Personal Carにおいては、レベル3相当の機能の提供を開始する予定だ。

くわえて、2028年末までには、Shuttle Bus、Robo-Taxi、Personal Carにおいて、都心部でのレベル4相当の機能を実現する。同時に、Shuttle Busの海外展開を推進する予定だ。そして、2030年頃には、各リファレンスデザインにおいて国内外の主要な走行環境に対応するという。

なお、同社は、Pilot.AutoとWeb.Autoを活用してもらうことで、利用者の自動運転システムの開発・実装の効率化を支援する。今後も、世界中の企業・機関に向けて自動運転ソフトウエアプラットフォームの提供を続ける予定だ。そして、あらゆる組織や個人が自動運転システムの技術開発とサービス運用に取り組めるエコシステムを形成することで、自動運転を通じて、安心・安全な社会の実現に貢献していくと述べている。

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