日産のEV・電動化関連まとめ【2023年5月~2024年5月】
2024/6/3(月)
日産らは2023年8月31日、EV「日産リーフ」の再生バッテリーを利用し、3社で共同開発したポータブル電源の発売を発表した。日産、株式会社JVCケンウッド(以下、JVCケンウッド)、フォーアールエナジー株式会社の3社で実施するという。
「リーフ」の車載バッテリーは、使用された後でも高い残存性能と安全性を持っており、再利用においても安心して使える仕様を実現しているという。日産は、今回の商品を「ポータブルバッテリー from LEAF」として、9月1日より全国の日産自動車の販売店舗で発売する。一方、JVCケンウッドは、同様の製品を、今年中に公式オンラインストア「JVCケンウッドストア」を皮切りに発売する予定だ。また、同製品は、「リーフ」の中古バッテリーを再利用することで、製造時のCO2発生を抑える。これにより、持続可能な脱炭素社会の実現に貢献する。
さらに、同製品は、暑さや寒さに強いため、-20℃~60℃の環境において車内での使用や保管が可能だ。自己放電が少なく長期保管が可能なため、災害時等の非常時用電源としても活用できる。くわえて、約2000回の繰り返し充電が可能なため、長い期間にわたり使用可能だ。
日産は2023年7月19日、米国ユーザーに幅広いEVの充電方法を提供するため、2025年から北米充電規格(North American Charging Standard:NACS)を採用することでテスラ社と合意したと発表。これにより、日産は、NACSへの対応を発表した初の日本自動車メーカーとなった。
日産は、2024年以降に販売される「アリア」にNACS充電アダプターを提供する予定だ。「アリア」には、急速充電にCCS1規格(Combined Charging System 1)を採用しているが、同アダプターを使用することで、NACSのプラグにも接続できるようになる。
また、同社は、2025年以降、米国およびカナダ市場向けに生産されるEVにNACS用充電ポートの搭載を開始する。これにより、テスラの急速充電ネットワークであるスーパーチャージャーでの充電がより簡単で便利なものとなる見込みだ。
日産は、EVオーナー向けの充電サポートプログラム「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3(以下、ZESP3)」の利用料金を、9月1日より改定する。さらに、日産のEVユーザー専用のサービスとしてリニューアルするという。
ZESP3は、株式会社e-Mobility Power運営の急速充電器・普通充電器を利用してもらうための充電サポートプログラムだ。ユーザーに、より便利で快適なEVライフを過ごしてもらうためにスタートしている。現在、全国で約7900基の急速充電器を含む、約2万基の充電器を利用することができる。
今回のリニューアルでは、充電料金の課金単位を従来の10分単位から1分単位へ変更することで利便性を向上させた。同時に、昨今の電気料金高騰の影響に伴い、料金を改定する。これまで展開してきた、「3年定期契約」への新規申込受付は、5月31日をもって終了する予定だ。
また、日産は、今回の料金改定に伴い、プラン名称をプレミアム10からプレミアム100などに変更する。充電サービスカードの利用開始にあたり、事務手数料として1枚あたり1650円がかかる。追加カード(1つのZESP3契約に対して充電サービスカードを1枚追加可能なオプション)は、月額基本料金2200円だ。充電料金は契約プランに準じ、プランに含まれる無料充電分数は2枚のカードで共有される。
一方、3年定期契約中のユーザーの解約時の違約金(1万3200円)を6月1日から8月31日の間、免責するという。くわえて、今回の取り組みに併せて、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、日産販売店舗等でZESP3を利用して急速充電器でEVを充電する場合の電力を100%再生可能エネルギー化する予定だ。
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