日産ら、再エネを活用したエネルギーマネジメント構築に向けた検証開始
2023/12/21(木)
日産自動車株式会社(以下、日産)らは12月19日、再生可能エネルギーを活用して、EVの充放電制御システムと業務用空調制御のデマンドシステムを組み合わせたエネルギーマネジメント構築に向けた実用化検証開始を発表した。
今回の取り組みは、日産、ダイキン工業株式会社、TIS株式会社(以下、TIS)、およびマツモトプレシジョン株式会社(以下、マツモトプレシジョン)の4社が、参画する一般社団法人AiCTコンソーシアムの下で実施する。具体的には、マツモトプレシジョン本社において、同社が社用車として保有するEV3台(日産アリア、日産リーフ、日産サクラ)と、従業員が通勤に利用するEV1台(日産サクラ)の計4台を使用。EVの充放電を自律的に行う日産の制御システムと、ダイキンの高効率空調機と空調制御デマンドシステムを組み合わせ、EVと空調の協調制御を検証する。また、同実証では、マツモトプレシジョン敷地内の太陽光発電による再エネを活用しながら、EVの大容量バッテリーと業務用空調を高度なエネルギー制御技術で協調させる。これにより、モビリティとしての利便性はそのままに、空調による職場環境の快適性も損なうことなく、効率的なエネルギーマネジメントの実現を目指し、持続可能な社会の実現に貢献する。あわせて、エネルギーの地産地消で電力コスト削減にも取り組むという。
さらに、今回の取り組みをベースに、将来のVPPプラットフォームとしての活用を目指し、TISのICT基盤技術を組み合わせたデータ解析や検証も行う。くわえて、会津地域で利用可能な地域通貨「会津コイン」と連携し、電力ひっ迫時にマツモトプレシジョン従業員のEVから電力供給をした場合には、「会津コイン」のポイントを付加する仕組みの導入も検討する。
なお、4社は、今後今回のエネルギーマネジメントを喜多方市や会津若松市にある公共施設への導入も視野に入れており、地域全体での脱炭素化やエネルギーの安定供給を行う、国内初の取り組みに発展させていく予定だ。そして、今後も“地域企業におけるイノベーションモデル”を通じて、脱炭素化や経済の活性化に共に取り組んでいくと述べている。
(出典:日産 Webサイトより)