警察庁、2024年度自動運転の拡大に向けた調査研究報告書公表
2025/5/23(金)
警察庁はこのたび、2024年度自動運転の拡大に向けた調査研究報告書を公表した。
今回の報告書では、今後の対応の方向性として、「有能で注意深い人間の運転者(以下、CCD)に求められる安全基準」、「事故等の捜査・行政処分に必要となる情報の事業者からの提供」、「公道上でスタックした際の警察等との連携のあり方」の3点を挙げた。
具体的には、「CCDに求められる安全基準」としては、開発事業者等との間で交通ルールについての議論を行う枠組みを設けること等によって、官民が継続したコミュニケーションを行うことが必要としている。
また、「事故等の捜査・行政処分に必要となる情報の事業者からの提供」では、自動運転車による不自然な挙動等を認知した場合に、当該挙動等に関し、事業者側から円滑に情報が提供されることが重要とまとめた。特に、特定自動運行許可制度の運用のための報告・検査や捜査上の必要により事故等の情報を入手する必要が生じた場合に、現在の警察の権限により十分な情報を入手することができるのか、具体的に必要となる情報の内容を整理した上で検討を継続していくことが必要とした。
さらに、「公道上でスタックした際の警察等との連携のあり方」では、緊急時に、当該自動運転車を適切な場所へと速やかに移動させることが求められることから、欧米等の方法等を参考にしながら、事業者が行うべき対応方法を整理し、緊急時等における警察等との連携を確保するため、平素から事業者と警察等が準備しておく事項や緊急時における連携のための手順について統一的なガイドラインを定めることができないか検討を行うことが必要とまとめている。
(出典:警察庁 Webサイトより)