NTT西ら3社、総務省の自動運転事業に採択 島根で通信システム等検証へ
2025/9/30(火)
NTT西日本 島根支店は9月19日、NTTビジネスソリューションズ 島根ビジネス営業部、マクニカを含めた3社によるコンソーシアムが、総務省「地域社会DX推進パッケージ事業(自動運転レベル4検証タイプ)」に採択されたと発表。協力機関※である島根県美郷町(以下、美郷町)および島根県、中国経済連合会情報通信委員会、島根大学と連携して、安全かつ効率的なレベル4自動運転に資する通信システム等の検証に着手するという。
同事業では、実証地域における課題解決としてセルラー通信の帯域確保が難しい区間に、中・長距離に適したWi-Fi規格・商品や低軌道衛星通信サービスを活用した比較的安価かつ簡易的に構築可能な通信を整備。協調型インフラ基盤を用いて中山間地域におけるデマンド型レベル4自動運転を実現するために必要な通信システム要件およびデマンド型自動運転の有効性について検証を行う。
また、同実証では、交通結節点かつ住民が最も多い美郷町役場がある粕渕エリアの石見銀山街道(片道約2.7km)を運行する粕渕ルート、交通量が少なく、山間部が多く占めており、セルラー回線の電波が圏外となる箇所がある県道(片道約3.6km)を運行する比之宮ルートの2つのルートを使用する。粕渕ルートの運行期間は2025年12月16日~22日、比之宮ルートの運行期間は2026年1月22日~28日だ。自動運転EVバス車両 EVO(エヴォ)(Navya Mobility社製)を使用して実施する。
なお、3社は、レベル4自動運転の社会実装に向け、技術的な課題の解決を目指していくという。さらに、今回の実証を通じて得られる「通信環境整備が不十分な中山間地域での通信品質の確保」や「携帯電話不感地帯での長距離通信Wi-Fiを活用した通信環境の整備」に関する知見やノウハウを活用し、同様の課題を抱える中山間地域の自治体においても、レベル4自動運転の社会実装を加速させていくことを目指していくと述べている。
※ 同実証に協力する法人等で、住民への説明など各種調整の支援や、コンソーシアムに対し実証に向けた指導等を実施。(プレスリリースより)