OSS、エネルギーソリューション事業参入 分散充電制御サービス等を提供へ
2022/7/21(木)
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社(以下、OSS)は、今後普及が拡大するEV市場に向けて、分散充電制御サービスやV2Xシステムなど、新たなエネルギーソリューション事業に新規参入する。7月14日付のプレスリリースで明かした。
環境省が推進する「2050年カーボンニュートラルの実現にむけて」では、2035年までの新車販売の電動車比率100%の実現が国の目標として掲げられている。このため、今後、EVの普及は急速な拡大を見せる見込みだ。従来のガソリン車がEVに大量に置き換わることにより、使用電力量の増加や電力ピークの発生、再生可能エネルギーの効率的な活用など、新たな社会的課題が発生することが想定される。同社は、2022年度に、EV向けのエネルギーソリューション事業に新規参入し、さまざまなサービスや製品を提供していく予定だ。これまでには、自然電力株式会社(以下、自然電力)とともに、京都府舞鶴市(以下、舞鶴市)にて、EVの充放電を制御する実証実験を行っている。
同社が提案しているソリューションは、「分散充電制御サービス」と「V2Xシステム」だ。「分散充電制御サービス」は、2022年度に発売を予定しているサービスであり、主に多数のEVを導入した際の課題解決を目指している。
EVの多数導入は、日中に稼働したEVを、帰社後に一斉充電することにより、電力ピーク(デマンドピーク)の発生と契約電力高騰のリスクを抱えている。同サービスでは、施設内の電力需要を把握した上で、個別のEV用充電器・充放電器の充電量を抑制しつつ、翌日始業時刻までに社用車のバッテリーを分散して充電する。これにより、施設の購入電力を上限目標値以下に抑制することが可能だ。
「V2Xシステム」は、EVに充電した電気を放電して施設で活用するシステムであり、2023年度に発売を予定している。同システムは、自然災害に対するレジリエンス強化として注目を集めている。既に太陽光発電システムや蓄電池システムを導入済みのユーザーでも、後付けでV2Xシステムを増設することが可能だ。高い施工性・設置自由度を実現することで、重塩害地域や積雪地域等、さまざまな環境で導入することができる。
なお、同社は、さまざまなパートナーとのアライアンスを図りつつ、提供するソリューションの拡大や実証事業を加速させていくと述べている。
(出典:OSS Webサイトより)