ホンダやヤマハら4社、交換式バッテリーコンソーシアム設立に向けた合意書締結
2021/9/15(水)
ピアッジオグループ(以下、PIA.MI)、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)、KTM AG、ヤマハ発動機株式会社(以下、ヤマハ)の4社は、二輪車および小型電気自動車用交換式バッテリーコンソーシアム(以下、SBMC)設立に向けた合意書を正式に締結した。ピアッジオ グループ ジャパン株式会社が、9月13日付のプレスリリースで明かしている。
SBMCの主な目的は、エレクトロモビリティの未来についてユーザーが抱く懸念に対し解決策を見出すことだ。具体的には、「交換式バッテリーシステムの共通技術仕様の策定」「バッテリーシステムの共通使用の確認」「欧州および国際的な標準化団体におけるコンソーシアム共通仕様の標準化および推進」「コンソーシアム共通仕様の適用を世界レベルに拡大」の4つを目標を掲げている。コンソーシアム設立メンバーは、関心のあるステークホルダーや国内、欧州および国際的な標準化団体と密接な協力関係を構築し、国際的な技術基準の策定に携わる。PIA.MI、ホンダ、KTM AG、ヤマハの4社は、小型電気自動車の普及を促進するための充電インフラの開発や整備に向けて、意思決定者として関与することを目指すという。
■ピアッジオグループ 戦略・製品責任者 ミケーレ・コラニーノ氏のコメント
「アーバンモビリティは、電動化への移行という微妙な時期を迎えています。世界的に知名度の高い主要4社によるコンソーシアムによって、モーターサイクルは都市部で重要な役割を果たし続けます。交換可能なバッテリーは、自動車の充電時間を短縮するための適切なソリューションであり、さらに価値の高い選択肢をユーザーへ提供します。アーバンモビリティはピアッジオのDNAであり歴史の一部です。私たちの技術的なノウハウとイノベーションへの取り組みをすべてこのコンソーシアムに提供し、貢献することを目指します。」
■本田技研工業株式会社 二輪事業本部長 野村欣滋氏のコメント
「ホンダは、電動モーターサイクルの普及が、より持続可能な社会の実現に重要な役割を果たすと考えています。そのためには、航続距離の延長、充電時間の短縮、車両コストやインフラコストの低減などの課題を解決し、ユーザーの利便性を高める必要があります。私たちが設立したコンソーシアムでは、モーターサイクル業界の設立メンバーやその他のステークホルダーが、交換可能なバッテリーや充電システム、周辺インフラの標準化に向けて協力し、利用できる環境を整えていきます。私たちの最終目標は、モーターサイクルが将来のモビリティにおける有用な移動手段として確実に選ばれ続けることです。」
■ピエラーモビリティAG 最高経営責任者 ステファン・ピエラー氏のコメント
「今回のコンソーシアム合意書の締結は、ピエラーモビリティAGが今後も成長を続け、スピード感を持ってイノベーションを提供し、電動二輪車に関する明確な戦略的ビジョンを推進していくための重要なステップです。私たちはパートナーと共に、国際的な技術基準に基づいて、最大容量11kWの低電圧車両(48V)用の交換可能なバッテリーシステムを提供していきます。電動二輪車が都市部と郊外の両方で、将来のモビリティとして役割を果たして行くことを大いに期待しています。」
■ヤマハ発動機株式会社 上席執行役員兼ランドモビリティ事業本部長 木下拓也氏のコメント
「欧州における二輪車および小型電気自動車用交換式バッテリーのコンソーシアムがいよいよ活動を開始します。この最初の一歩が、私たちのミッションに賛同いただける仲間を引き寄せる道標となり、未来への変革につながることを願っています。ヤマハ発動機は、この取り組みを通じて、異なる技術仕様や規格を統一し、世界中のユーザーが電動パワーのメリットを最大限に享受することに貢献できると確信しています。」