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コネクティッド時代の通信を考える IoT通信プラットフォームのSORACOM(続編)

2017/11/30(木)



─モビリティの分野で、通信は今後どのような役割を果たすと思いますか?

モビリティだと、単純な位置情報だけでなく、いろいろな情報を組み合わせて、さらに人工知能やディープラーニングと組み合わせるともっと面白いことができるのではないかと思います。例えば、数km先のクルマのワイパーが動いているのが分かれば、急な雨が降っているのではないかと予測できます。

これまでは、つながっているクルマが少なかったとか、セキュリティの関係でクラウドに全ての情報を出せなかったとか、世界中で走っているクルマの情報を集めることはできていなかったという課題がありますが、それはテクノロジーの力で解決できると思っています。

SORACOMの持つ技術では、世界中のクルマをセキュアにつなげて、データを一カ所に集めることができます。クラウドの良いところは、複数の会社のデータを擬似的につなぎ合わせることができることです。データは集まれば集まるほど価値があります。

また、自動運転技術の開発が進んでいますが、それを行うためにも大量のデータが必要になります。ただし、いらないデータがたくさんあっても意味がありません。必要なデータ、不必要なデータをフィルタリングすることや、適切な場所に送り込むこと、データが欠けていないか重複していないか判別するなどの共通基盤をつくっていくことが我々の仕事だと思っています。

また、グローバルに目を向けることが大事です。コネクティッドにする際に、国内の通信事業者を使った場合、海外はどうするのかという問題が出ます。我々が交渉して、同じ仕組みで通信ができるようになったら、コネクティッドも世界で進むのではないでしょうか。

 


 

Summary

IoTに特化した通信が、低コストでセキュアに使用できるSORACOM。また、高度化地図などでもフォーマットの統一が図られる中、グローバルでコネクティッドなクルマを実現しようとすると、通信も同じプラットフォーム上で利用できるのは強みになるのではないでしょうか。

最後に玉川氏は「通信をクラウド上で行うのはどの企業にとっても重要になります。オープンでフェアなプラットフォームは、違う言い方をすればセルフサービスということです。自分で試せて、ほとんどコストがかからない。新しいテクノロジーを吸収できて何の役に立つのか試せます。使ってみることへのハードルは下がっており、動きの早い世界においては非常に重要になります。是非使ってみてほしい」と語りました。

10月19日には「KDDI IoTコネクト Air」を発表し、さらに利用の幅は広がりを見せています。今後の通信プラットフォームとしての活躍に期待が持てます。

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