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T2、自動運転トラックで国内最長500km走破に成功 神戸市と輸送拠点の開発で連携開始

2025/6/18(水)

自動運転トラックによる幹線輸送の実現を目指すT2は、レベル2自動運転トラックで神奈川県綾瀬市から兵庫県神戸市までの約500kmの高速道路区間を走破する実証に初めて成功した。これはレベル2自動運転トラックによる走行距離として国内最長となる。この成功を受け、同社は幹線輸送に必要となる拠点の開発を本格化させるため、神戸市との連携も開始した。

T2が実施した今回の実証は、2025年7月に予定するレベル2自動運転トラックによる幹線輸送の事業化を前に、これまで限定的な区間で検証してきた自動運転技術の拡張性を確かめる目的で独自に行われた。

実証は6月上旬、神奈川県綾瀬市の東名高速道路・綾瀬スマートICから兵庫県神戸市の阪神高速道路・魚崎出入口までの約500kmで実施。ドライバーが乗車するレベル2自動運転で、夜間から明け方にかけての視認性が悪い条件下であったにもかかわらず、該当区間の自動運転率は99%を達成した。これは、2024年12月に記録した約180kmを大幅に更新する国内最長記録である。

同社は「2024年問題」の物流危機への対応として、自動運転技術開発を推進してきた。これまでに、GPSが利用できないトンネル内やカーブでの安定走行、夜間や悪天候下での周辺車両の正確な検出、さらには自律的な車線変更や複雑なジャンクションでの安定した姿勢制御といった先進技術の開発に成功している。

今回の長距離走破成功を機に、T2は神戸市との連携を深める。神戸市が整備を進める「(仮称)神戸複合産業団地南地区産業団地」付近の市有地を活用し、自動運転と有人運転を切り替える中継拠点や車両整備拠点の開発を本格化させる計画だ。神戸市も、ドライバー不足といった物流課題の解決や温室効果ガス排出抑制に寄与する取り組みとして高い関心を示しており、本連携に期待を寄せている。

T2は、2025年の事業化を経て、2027年には運転操作の全てをシステムが担うレベル4自動運転トラックによる幹線輸送の開始を目指しており、今後も先進技術の開発を果敢に進めていく方針である。


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