TenMaxとGojekが提携、GoGANにAI基盤のマーテクソリューションを提供
2021/9/16(木)
デジタル広告開発のTenMax(本社・台北市)が9月2日、ライドシェアビジネスを手がけるGojek(本社・ジャカルタ)と提携し、同社の配車サービス会社向け広告ネットワーク「GoGAN」に人工知能(AI)基盤のマーテクソリューションを提供すると発表した。インドネシアのコンシューマーブランドや小売店、広告代理店がGoGANを通じ、SNSやWebサイトでのデジタルマーケティングを計画、測定、最適化できる内容で、企業全般のマーケティング能力の底上げが期待される。
今回の事業提携は、人工知能の開発に長けたTenMaxと配車サービス大手のGojekのモバイル技術を掛け合わせることで実現した。TenMax CEOのNathan Chu氏は、「Gojekと提携し、インドネシアでGoGANをサポートし、インドネシア市場にデジタルエコノミーのソリューションを提供できることをうれしく思う」と喜ぶ。発表によると、今回のAI基盤のマーテクソリューションの導入によって、各企業のマーケティング担当者は、オークション方式で広告枠の取引を行うプログラマティック広告のメディアバイイングを円滑に行えるという。
数回のクリックで、フェイスブックやインスタグラム、地元ウェブサイトの広告スペースを購入できるほか、最も高額で入札した購入者の広告が表示されるリアルタイムビディング(RTB)技術により、インプレッションに応じたターゲット広告を打てる。
加えて、分析結果やパフォーマンスレポートといったマーケティングの実績をダッシュボードで閲覧可能。ブランドと広告代理店にインサイトを提供する目的があり、マーケティング担当者が実績をみてマーケティング戦略を調整しやすくなるという。
これらの事業性について、Gojek CCO(最高商務責任者)のAntoine de Carbonnel氏は、「TenMaxのマーテクプラットフォームの支援を受け、小売店のメディアバイイングがスムーズになり、自社のエコシステムの価値向上につながる」と意義を語った。
発表によると、インドネシアでの大企業向けeコマースの広告サービスは、直近の四半期で数十億円の収益を生み出し、上昇幅は前年比6割増以上で拡大している。TenMaxの担当ディレクターは、「新しいパートナーシップで市場拡大に弾みがつき、エコシステム全体に恩恵がもたらされる」としている。
TenMaxは、姉妹企業cacafly.comとともに、フェイスブックやグーグルなど大手プラットフォームとの商業展開を通じ、台湾やベトナム、マレーシアなど1万以上の顧客にデジタルマーケティングサービスを提供してきた。
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