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東洋ゴム、自動運転・EV化に向け新技術 タイヤの空力特性高める

2018/5/31(木)

東洋ゴム工業は5月30日、自動運転・EV化に向けた独自の「モビリティ・エアロダイナミクス(空力シミュレーション)技術」を確立したことを発表した。

同社が確立したモビリティ・エアロダイナミクス技術は、タイヤおよび車両の空力特性を解析・予測できる技術。タイヤへの荷重や車両の走行速度といった自動車運転時の使用諸条件、ホイールや車体形状といった個別条件を組み合わせ、条件下でのタイヤ変形を考慮し、タイヤが路面を転がり動いている状態でのタイヤや車両の空力特性の解析・予測を行う。

今後、自動車メーカーが開発車両に必要とする燃費の向上や航続距離の伸長に対して、諸条件を組み合わせながら、個別の車両に求められる空力特性を実現できるよう最適なタイヤを提案する。また、実車風洞実験※ 結果と整合性を持つ数値風洞試験法ともいえる高精度なシミュレーションに基づいて「空力特性の高いタイヤ」を開発し、市場に供給していくことも可能となる。

※実車風洞実験:目には見えない風を人工的につくる専門施設内で、実際の車両が受ける空気の流れを可視化するとともに、空気抵抗を定量測定する実験。

モビリティ・エアロダイナミクス技術は、タイヤ解析技術とドライビングシミュレーションを融合した独自のタイヤ設計基盤技術「T-mode(ティーモード)」の進化技術として、先行研究では実現されていなかった領域にアプローチして確立したもの。「荷重や走行条件等によるタイヤの変形」、「不連続なタイヤパターンを考慮したタイヤの回転」、「タイヤと路面との接触状態を考慮した空気の流れ場」など、実際に走行する自動車が空力として影響を受ける動きや状態を、種々の数値計算手法によって数値化し、その組合せによって、タイヤおよび車両周りの空気の流れ場のシミュレーションと可視化を実現した。

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