トヨタ、新開発の水電解装置をデンソー福島工場で3月から稼働へ
2023/3/10(金)
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、水を電気分解し水素を製造する水電解装置を新たに開発し、株式会社デンソー福島の工場(以下、デンソー福島工場)において3月から稼働する。3月9日付のプレスリリースで明かした。この装置には、「MIRAI」のFCスタックなどを流用したものが使われている。
トヨタは、2021年6月以降、福島県と共同で福島発の水素・技術を活用した新たな未来のまちづくりに向けて活動中だ。同社は、この活動の一環として、デンソーグループと連携し、工場におけるカーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーと合わせて、水素の利活用に取り組んでいる。今回のデンソー福島工場における水素利活用は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として実施する。今回開発した水電解装置は、トヨタが長年にわたるFCEV開発で培ってきた技術、世界のさまざまな使用環境の中で蓄積してきた知見・ノウハウを生かしたものだ。
トヨタは、今後この水電解装置で製造したクリーンな水素を工場ガス炉で自家消費する水素地産地消モデルの構築を目指して取り組みを加速させていくという。さらに、同社は、こうした水素利活用モデルの構築に向けた取り組み内容を広く公開し、さまざまな業界や地域において多くの人に仲間に加わってもらい、実装の輪を広げていきたいという考えを示している。
なお、同社は、この水電解装置に搭載しているスタックなどを、3月15日~17日に東京ビッグサイトで開催される「FC EXPO(水素・燃料電池展)」に出展するという。
(出典:トヨタ Webサイトより)