トヨタ「KINTO」欧州でサービス開始 リース・カーシェア・乗り合いなど展開
2020/1/17(金)
トヨタはヨーロッパでKINTOのサービスを開始すると1月14日に発表した。KINTOブランドで4種類のサービスから展開を進める。モビリティサービスに特化したブランドとしてKINTOの展開を進めていく方針だ。
日本では、2019年1月に株式会社KINTOに設立し、同年7月には愛車サブスクリプションサービス「KINTO ONE」を全国で展開。取り扱い車種を段階的に充実させるなど拡大を続けてる。今回の欧州でのサービス導入もモビリティカンパニー変革に向けた成長戦略の一部だと位置づけられており、欧州全域のユーザーにモビリティサービスを提供することに特化した新しいブランドとしてKINTOを発売する、としている。今回のリリースでは、トヨタが目指すモビリティサービス提供の拡大方針についても触れ、4つの戦略的柱を以下のように挙げている。
・専用ブランドを使用して、個人から法人顧客、都市まで、モビリティユーザーの新しいカテゴリにアピールする。
・フルサービスリース(FSL)市場でのシェア拡大を目指す。これは、マルチブランドのオールインワン車両と、サービスオファーを企業および個人の顧客に提供することで構成される。
・データとコネクティビティの力を利用して、実行可能な場合にカーシェアリング、カープーリング、サブスクリプションなどのサービスを開発、開始する。
・自動運転の将来の進歩を、例えばグローバルレベルで現在開発中のe-Paletteコンセプトを使用して、自動化されたMaaS輸送に統合する準備をする
■KINTOブランドで展開するサービス
KINTOブランドのサービスは、ビジネスケースに応じて展開していく予定。ヨーロッパ市場で導入される最初のサービスとして、下記を挙げている。KINTO One
車両、サービス、保険を1カ月の支払いで組み合わせて所有権を容易にするフルサービスリースを提供する。KINTO Share
ランニングコストなしで利用可能な大型ハイブリッド車のカーシェアリングサービス。欧州(ダブリン、ベネチア、コペンハーゲン、マドリード)で既に稼働している既存のカーシェアリングサービスYukoは、KINTOにブランド変更される。KINTO Join
法人向け乗り合いサービス。従業員の通勤時に活用することができ、相乗りによるCO2削減の面から企業にもメリットがあるとしている。KINTO Flex
サブスクリプションベースのカーリース。そのほかにも、配車サービスやマルチモーダルアプリなどのサービスも検討しているとのこと。KINTOのWebサイトでは配車サービス「KINTO Ride」が間もなくリリースされるとのアナウンスがある。