ニュース

トヨタコニックプロ、佐賀県基山町で期間限定のAIオンデマンド交通実証システム提供

2025/11/18(火)

トヨタグループのマーケティング会社であるトヨタ・コニック・プロは、同社が開発したAIオンデマンド配車管理システム「トヨタコニックライド」を、佐賀県基山町が実施する予約制乗合タクシー「らくのるきやま」の実証実験に提供した。高齢者などの移動が困難な交通空白地域において、効率的な移動手段を確保し、持続可能な公共交通のあり方を検証する。

「トヨタコニックライド」は、交通空白地域の課題解決を目指して開発された配車システムで、ニーズに応じて「AIオンデマンド相乗り運行システム」と「固定ルート式呼出しシステム」の2種類の方式を提供している。今回、基山町で採用されたのは、利用者の予約に応じてAIが最適な相乗りルートをリアルタイムで生成する「AIオンデマンド相乗り運行システム」だ。

このシステムを導入した予約制乗合タクシー「らくのるきやま」は、9月16日から11月29日までの期間、基山町内全域で運行されてている。利用者は、スマートフォンやLINE、電話で乗車を事前予約。すると、AIが同じ方向へ向かう他の利用者と効率的にマッチングし、自宅などの指定場所と目的地をドアツードアで結ぶ。

特に、通院など、時間厳守が求められる利用シーンに対応するため、相乗りが発生しても目的地への到着時間を優先するアルゴリズムが採用されている点が特徴だ。実証は、基山町地域公共交通活性化協議会が主体となり、地元の基山タクシーが運行を担う。トヨタ・コニック・プロは、システムの提供を通じて協力する。高齢者の外出支援や、それに伴う地域経済の活性化が主な目的だ。

「トヨタコニックライド」は、この基山町での実証のほかにも、福島県塙町や長崎県新上五島町など、全国の交通空白地域で実証を重ねている。トヨタ・コニック・プロは、これらの実証を通じて得られた知見をもとにシステムを改良し、モビリティ領域から持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

get_the_ID : 249406
has_post_thumbnail(get_the_ID()) : 1

ログイン

自動運転特集

ページ上部へ戻る