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対談:テイ・エス テック&世界ゆるスポーツ協会 「座る」を「楽しい」体験に。クルマにとどまらない愛されるシートの可能性(2/2)

2019/10/3(木)

緩急走はTSテックと世界ゆるスポーツ協会が共同開発した座ったままで楽しめる新しいゆるスポーツ競技

前編はこちらから↓
https://ligare.news/story/tstech-yurusports-1/
 

――「緩急走」共同開発のきっかけを教えてください

郭氏:愛されるシートの開発をしていた2018年の秋頃、偶然、「ゆるスポーツ」について澤田さんの講演を聞いたことが始まりでした。愛されるシートの普及には自動車業界とは違う新しいコミュニティが必要だと思っていた時で、障がい者目線のファッションショーやプロデュースに取り組まれている澤田さんにとても興味が湧きました。講演後すぐあいさつに行って、「愛されるシートというプラットフォームがあります。ただ体験への誘導と、それをもう一歩先に広げるコンテンツが無いんです!」とお話しました。

澤田氏:まるで湯気が出てそうなくらいのものすごい熱量で、郭さんが「愛されるシートを使ったスポーツコンテンツを考え始めている」と話しながら紹介動画を見せてくれました。

「面白い」と思ったので、すぐに話が進みました。年明けにはトライアルをすることになり、「愛されるシート」を2脚積んだクルマで私の事務所までかけつけてくださって、いきなりクルマの中に通されたんです。その時点で無茶苦茶だなと思いましたよ、スポーツをするのにクルマに入るって(笑)。

ただ、車内に設置された「愛されるシート」を体験して「これは新しい体験だ」と感じました。あとはコンセプトとUI(ユーザーインタフェース)をどう付随させるべきか、と考え始めました。

郭氏:そこから5月の「緩急走」完成発表までの数カ月間は、それまでぶつかっていた壁を一気にブレイクスルーした期間でした。リソースが限られている中、ゆるスポや澤田さんのコミュニティと出会って、私たちにはない視点と発想を取り入れることができました。良い技術も社会の評価なしには商品にならないし、愛されるシートでできることを増やしていかないと社会はこちらを向いてくれないので、一つずつ新しいコンテンツ作りを進めました。

澤田氏:私たち的には、“トップ”技術の“ポップ”化と言っていて、日本にはトップ技術がたくさんあります。世界最速や世界初だとか、ただ、トップだけでは社会に普及しなかったりするんですよ。なので、「トップ×ポップ」のポップの部分を私たちがやっている。例えると、優秀な人(モノ)を人気者にする。どう人気者にするかがポップ化です。この半年間は、「愛されるシート」のポップ化をお手伝いしたわけです。

緩急走は、「愛されるシート」をコントローラーとして使い、重心移動により画面の中にいるバーチャルランナーを動かして競争する



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