茨城県笠間市で「公共ライドシェア」の実証運行開始 Will Smartと常陽銀行が連携、学生の通学・通塾を支援
2025/12/17(水)
株式会社Will Smart(以下、Will Smart)は、株式会社常陽銀行(以下、常陽銀行)および茨城県笠間市と連携し、2025年12月17日より笠間市内全域にて「公共ライドシェア」の実証運行を開始すると発表した。本取り組みは、テクノロジー企業、地域金融機関、自治体による連携によって、地域の交通課題解決と持続可能な移動モデルの構築を目指すものである。
地方における人口減少やドライバー不足は深刻化しており、特に児童生徒の通学や通塾といった移動手段の確保は、地域社会の生活基盤を維持する上で喫緊の課題となっている。こうした背景から、3者はWill Smartのデジタル技術と常陽銀行の地域ネットワークを活用し、新たな公共交通の社会実装に取り組む。
今回実施される実証運行のサービス名は「わかものライド」。対象は笠間市内の特定地区に居住する小学生から高校生(保護者の同伴可)で、利用料金は距離に関わらず1回100円と安価に設定された。
運行時間は朝の通学時間帯(6:30~8:00)と夕方の帰宅・通塾時間帯(17:00~21:00)に絞り、学生の移動ニーズに特化している。期間は2026年2月13日まで。
Will Smartは本プロジェクトにおいて、2つの役割を担う。1つ目はデータ駆動型の計画策定支援で、地域交通データを可視化・分析し、政策の基盤づくりを行う。2つ目はシステムの提供で、利用者向け予約アプリ、ドライバー用アプリ、運行管理システムを一元化し、効率的な配車と柔軟な移動サービスを実現する。
今回の実証は、地域金融機関である常陽銀行が交通施策の実装主体として関与する先進事例としても注目される。両社は今回の成果(利用データや運用ノウハウ)を活かし、他地域への展開や地域公共交通の再設計に向けた政策提言につなげていく方針だ。







